2016 Fiscal Year Research-status Report
静電場を利用して爽やかな風を取り込む窓「プラズマウインド」の開発
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16K00803
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
松田 克礼 近畿大学, 農学部, 教授 (30268453)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 環境改善 / 花粉症対策 / PM2.5対策 / 静電気 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、静電場を利用し、風は通すが、花粉やタバコの煙、PM2.5を遮蔽できる窓「プラズマウインド」の開発を試みている。この窓を家庭の窓枠に取り付ければ、自然の爽やかな風をクリーンな状態で室内に取り込むことができる。さらに、プラズマウインドでは、プラズマやマイナスイオンが生成されることから、自然の風を用いた空気清浄機としても利用できる。プラズマウインドが実用化されれば、花粉の飛散時期やPM2.5の発生時期においても、窓を開けることが可能になり、エアコンの使用量の軽減にも貢献できると期待できる。本年度は、スギ花粉の捕捉を目的としてプラズマウインドの構造と材質を検討した。 1.電極の材質と形状およびそれらの配置間隔について 電圧を与える導体材料として、アルミニウム、ステンレス、スチールを棒状に加工したもの、および、それらを平板状に加工したものを使用した。導体を被覆する絶縁体として、軟質塩化ビニル、ウレタン、テフロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ABS樹脂を選抜し、すべての組み合わせで電極を作製した。その結果、軟質塩化ビニルで導体を被覆した場合においてのみ、スギ花粉を捕捉できることが明らかとなった。また、3種類の導体間に差は無く、いずれの材質も利用可能であった。電極の配置間隔には、導体に与える電圧と正の相関が認められ、間隔を広げるためにはより高い電圧が必要になることが確認された。 2.プラズマ・マイナスイオンの生成効果について 花粉捕捉型のプラズマウインドのマイナスイオンおよびプラズマの生成能力を調査した。その結果、マイナスの電圧を与えるとマイナスイオンが生成され、プラスとマイナスの電圧を交互に与えるとプラズマが生成され、それらの生成量は電圧に比例して増加することが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度に実施した花粉を遮蔽するプラズマウインドの構造と機能については、International Journal of Environmental Research and Public Healthに投稿し、受理されている。また、アース環境サービス株式会社、株式会社園田製作所、大阪府立環境農林水産総合研究所、近畿大学の4者で特許申請を準備している。
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Strategy for Future Research Activity |
プラズマウインドを住宅の窓や換気口に設置を目的として、対応したサイズのプラズマウインドの製造に取り組んでいる。花粉遮蔽効果については、花粉モニターを室内に設置し、プラズマウインドを設置した場合と設置していない場合を比較することで効果の確認を行っている。次の目標として、タバコの煙やPM2.5の遮蔽があり、現在電極の材質と構造、電極の配置パターンについて試行している。また、同時に生成されるマイナスイオンやプラズマについてもイオンモニターを用いて調査する予定である。
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Research Products
(3 results)