2019 Fiscal Year Annual Research Report
Studies on designs , colors, and shapes of wagashi
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16K00812
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
村上 陽子 静岡大学, 教育学部, 教授 (40284335)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
室伏 春樹 静岡大学, 教育学部, 講師 (30609293)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 和菓子 / 文様 / 色彩 / 形状 / 型 |
Outline of Annual Research Achievements |
食における色の効果を大切にしてきた我が国には,和菓子という伝統的な菓子がある。和菓子には,季節や行事により種類・色・形・材料などが使い分けられるなど,他国の菓子には見られない特徴を持つ。一方,現代においては,食における色彩は軽視される傾向にある。また,和菓子の喫食頻度は減少傾向にあり,食文化の継承という面において懸念すべき状況にある。 本研究では,色の美しさが特徴であり,色の配色や形の変化により季節感や造形美を表現できる、練り切りやきんとん、干菓子などの和菓子に着目した。和菓子の製法と型の使用について,和菓子の文様や色彩、形状に及ぼす影響について季節と関連させて検討した。調製方法や意匠など様々な観点から,和菓子に関して、文献調査を行った。検討により,以下の結果が得られた。 和菓子の分類としては,「生菓子・半生菓子・干菓子」の3つに大別されるが,和菓子の種類の内訳をみると,生菓子が最も多かった。また,季節や菓子の種類によって,用いられる型が異なっていた。干菓子については,打ち物が最も多かった。菓子型の使用状況については,菓子型を使わずに作る「手形もの」の方が,型を使って作る「型もの」より多かった。和菓子の意匠をみると,植物や魚や動物などの様々な意匠によって,季節の到来や季節感が表現されていた。 この成果をもとに、型を3Dプリンターで成形し、これを用いて和菓子を作成し、その物理特性を検討した。
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