2017 Fiscal Year Research-status Report
Development of a new removing astringent method in astringent persimmon and elucidation of its mechanism
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16K00814
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
鶴永 陽子 島根大学, 教育学部, 准教授 (60517051)
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Project Period (FY) |
2016-10-21 – 2020-03-31
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Keywords | シブ柿 / 搾汁液 / 脱渋ペースト / タンニン / 渋味 |
Outline of Annual Research Achievements |
H28年度は、西条柿の幼果をペースト化したのちに搾汁し、アラビアガム、ローストビーンガム、グアーガム、カラギナン、キサンタンガム、ジェランガム、タラガムなどを添加して脱渋効果ならびに復渋効果が高い多糖類を選抜した。 H29年度は、H28年度に高い効果が得られた多糖類を用いて実験を行うこととした。また、渋柿素材としては搾汁液ではなく加工品に活用されることの多いペーストの形状にて検討した。まず、脱渋ペーストの加熱による復渋現象を詳細に検討する必要があったため、湯煎処理80℃40分、80℃60分、90℃40分、90℃60分、100℃40分、100℃60分、炒め処理100℃1分、100℃3分、100℃5分、150℃1分、150℃3分、150℃5分、加圧加熱処理121℃4分,20分の処理を施し、離水程度、可溶性タンニン含量、渋味の官能評価、色調、物性を測定した。著しい復渋現象がみられた100℃40分(湯煎)と、121℃20分(加圧加熱処理)の条件にて、多糖類の復渋、脱渋効果について検討した。その結果、グアーガム、カラギナンに高い効果が認められ、特許出願を検討している最中である。しかしながら、可溶性タンニン含量と官能試験における渋味評価との間に相関が見られない処理区もあり、可溶性タンニン含量が渋味の指標として適しているのかH30年度中に検討する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画書どおりに研究が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
H30年度は、柿タンニン-タンパク質複合体に対する多糖類の相互作用について検討する。まずは多糖類を添加するタイミングを柿タンニン-タンパク質複合体形成の「前」、「途中」、「後」と設定し、品質への差異を検討する。また、冷凍処理と加熱処理の影響も検討し、多糖類の併用で柿タンニン-タンパク質複合体の問題点である色調とざらつきの改善を目指す。
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Causes of Carryover |
計画していた物品の購入が遅れたため、今年度に必要物品を早急に購入し計画的に予算を執行したい。
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