2017 Fiscal Year Research-status Report
トマト・アレルギー:抗原感作から発症、治癒に至るメカニズムの解明
Project/Area Number |
16K00831
|
Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
犬尾 千聡 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (30586780)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | トマトアレルギー / 末梢血好塩基球活性化 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、1つの臨床検討を施行した。 トマトアレルギー寛解にはスギアレルゲン免疫療法の効果が報告されているが、スギアレルゲン免疫療法の長期的免疫学的変化の検討の報告はない。今回、我々はスギアレルゲン免疫療法を5年施行した症例から採取した血液検体を評価した。 <対象>スギ花粉症19人(男:女=13:6)、治療開始時の年齢:中央値:10.41 歳 (5.75-44.91)、スギ抗原特異的IgE:中央値:41.3 IU/ml (3.81-1709.00)だった。治療開始時期:2010年夏 1名、2011年夏 18名だった。 藤田保健衛生大学にて治療を導入し、5年間継続的に治療・血液検査をおこなった症例を対象とした。近医にて継続治療を行った症例については検討から除外した。 <方法>スギ花粉症患者に対してスギ標準抗原エキス(鳥居薬品株式会社)を用いた皮下注射免疫療法を5年間行い、経時的にスギに対する免疫学的変化を評価した。 <評価項目>スギ抗原特異的IgE、スギ抗原特異的IgG4、スギ抗原に対する末梢血好塩基球活性化で評価した。 <結果> 5年間の治療期間でスギ抗原特異的IgEは17ヶ月後から低下し、その後もその低下は続いた。スギ抗原特異的IgG4は治療5ヶ月後から上昇し、その後も上昇した。スギ抗原に対する末梢血好塩基球活性化は治療5ヶ月後から有意な低下を示し、その後も低下は続いた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
所属研究期間の異動があり、新規の研究に取り組めていないため。
|
Strategy for Future Research Activity |
5年間のスギアレルゲン免疫療法で、トマトアレルゲンに対する反応性の変化を検討するとともに、治療における反応性の有無を再検討する
|
Causes of Carryover |
施設異動のため、実験準備に時間がかかり、新規研究に取り組めていないため
|
Research Products
(2 results)