2016 Fiscal Year Research-status Report
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16K00862
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Research Institution | University of Nagasaki |
Principal Investigator |
四童子 好廣 長崎県立大学, 看護栄養学部, 教授 (00111518)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 恭子 長崎県立大学, 看護栄養学部, 助教 (40714853)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | メバロン酸 / 安定同位体標識 / スタチン / GGPP |
Outline of Annual Research Achievements |
安定同位体標識メバノロラクトン(R-[2-13C]-MVL)を、ヒト肝癌由来細胞株HuH-7に摂取させ、内因性GGAへの13Cの取り込みをUPLC tandem Q-MSにて解析した。 まずはじめに、通常の培養条件下で、HuH-7細胞内に内因性のGGAが検出されるかどうかを解析したところ、細胞内のGGAは数nM程度の濃度で検出された。スタチン(pravastatin)処理を行うと48時間後には、内因性のGGAは完全に消失した。言い換えると、HuH-7細胞においては、GGAがメバロン酸(MVA)から生合成され、細胞内で他の化合物にダイナミックに代謝されていることが明らかになった。 培地に添加した13C-MVLは、培地中で開裂し13C-MVAとなる。MVAは動物細胞の唯一のイソプレン供給源としてイソペンテニル2リン酸となり、GGPPが生成される。GGPPの生成に全て同位体標識のメバロン酸が利用された場合、GGPP1分子当り4原子の13Cが標識される。そこで、スタチンの前処理により内因性のMVAを枯渇させたのち、R-[2-13C]-MVLを添加し、スクアレン合成酵素阻害剤であるザラゴジン酸A (ZAA) の添加によりコレステロール合成を抑制しておいて、経時的に脂質画分を分配抽出し、常法通りUPLC/Q-TOF分析を行った。 その結果、4原子の13Cが標識されたGGAを検出することができた。4原子の13Cが標識されたGGPPがまず生成され、GGPPは細胞内で脱リン酸化され、その後2段階の酸化反応によりGGAに代謝されるものと推察している。 当初の計画通りの実験を行い、ほぼ所期の目的を達成することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の項に記したように、当初の平成28年度の研究計画をほぼすべて実施し、所記の研究成果が得られている。これは、事前に予備実験を繰り返しており、予測通りの研究結果が得られたものと考えられる。しかしながら、再現性などの検討も含めて、再度、同様に実験を行い、研究成果の客観性を多角的に確認する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度の研究計画の実施が、想定通りに進められたので、当初の平成29年度の計画であるGGA合成酵素の1つであるMAOB酵素の遺伝子導入と、ゲノム編集を用いたMAOB遺伝子のknockoutを行い、MAOB遺伝子のGGA合成における関与の可能性を解析する予定である。この実施計画は、予備実験を行っておらず、またゲノム編集技術も初めて挑戦するものであり、所記の研究成果を得るためには十分な時間が必要となることを想定している。
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Causes of Carryover |
平成28年度の研究計画が順調に実施され、所期の結果が得られたことから、大幅に予算を削減することができた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度の成果が、想定通りの結果であったとはいえ、次年度に研究結果の再現性などのチェックを十分に行うために、予算を使用する計画とした。したがって、次年度においても平成28年度とほぼ同様の実験も行う計画である。
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Research Products
(5 results)