2017 Fiscal Year Research-status Report
地域住民の食事パターンと循環器疾患・糖尿病・癌発症に関する栄養疫学研究
Project/Area Number |
16K00883
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
中村 富予 龍谷大学, 農学部, 教授 (00413401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 保幸 龍谷大学, 農学部, 教授 (20144371)
喜多 義邦 敦賀市立看護大学, 看護学部, 准教授 (30147524)
岩川 裕美 龍谷大学, 農学部, 准教授 (50467370)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 食事パターン / 栄養疫学 / 血清脂肪酸 / 循環器疾患 / 糖尿病 / 悪性新生物 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、高島コホート研究の食事調査データを用いて、炭水化物、脂肪の質に着目した食事パターンを抽出し、循環器疾患・糖尿病・悪性新生物発症に及ぼす食事の影響を総合的に検討することである。高島コホート調査は、日本人の循環器疾患発症リスクとリスク因子の影響を定量的に評価することを目的として開始された研究で、2007年までの第一次調査に約6,100名の高島市民の方々から協力を得、現在、第二次調査が行われており、合計1万人近い参加者になる予定である。データ解析を行うに当たり、倫理審査申請を行い、2017年2月に承認が得られた。 2016年度は3回分の食事調査の項目の整合性をとる作業を行った。 2017年度は、基本属性、身体計測値、食事調査、食習慣調査データと肥満・循環器疾患・糖尿病・悪性新生物発症との関連を検討した。解析では、食べる速さが速いことは、女性の30-39歳を除いて、男女ともに、BMIが増加することが認められた。女性では、学歴が低いことは肥満と、学歴が高いことは低体重と関連していた。低脂肪乳・普通脂肪乳の摂取は循環器疾患発症と関連していたが、低脂肪乳は糖尿病発症と負の関連があった。 さらに、80品目の食品群を用いた主成分分析から、「健康型」「高脂肪・肉型」「低脂肪・魚型」「果物・間食型」の4つの食事パターンが抽出された。 2018年度は、4つの食事パターンと循環器疾患・糖尿病・悪性新生物発症との関連を検討する。同時に、血清脂肪酸測定を行い、脂肪の質と量についてより詳細に検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
食事調査用紙は循環器コホート研究(JALS研究)の2種類、日本多施設共同コホート研究(J-MICC研究)分の3種類があり、食事摂取頻度調査の項目が違っていた。そのために、2016年度は3回分の食事調査の項目の整合性をとる作業が必要となった。そのために、データ解析の開始が遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年度は、80品目の食品群を用いた主成分分析から、抽出された4つの食事パターン「健康型」「高脂肪・肉型」「低脂肪・魚型」「果物・間食型」と循環器疾患・糖尿病・悪性新生物発症との関連を検討する。同時に、血清脂肪酸測定を行い、脂肪の質と量についてより詳細に検討する。
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Causes of Carryover |
食事パターン決定後、血清脂肪酸を測定する予定であったが、食事調査データを突合させる作業が発生したために、解析がやや遅れ、血清脂肪酸が測定できなかった。 これは、2018年度最初に実施する予定である。
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Research Products
(4 results)