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2016 Fiscal Year Research-status Report

インド農村地域における在来作物の学校給食への活用と特性評価

Research Project

Project/Area Number 16K00907
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

辻 耕治  千葉大学, 教育学部, 准教授 (50359840)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywordsインド / 農村 / 在来作物 / 学校給食
Outline of Annual Research Achievements

(1)マディヤ・プラデシュ州における在来作物の現状の調査について:現地の研究協力者が収集した情報により、在来作物としての雑穀が同州内で最も盛んに栽培・利用されているのはディンドリ地区で、その他の地区では非常に少ないことが明らかとなった。そこで、ディンドリ地区の3村(Shivri村、Khaparioani村、Sherajhar村)12農家を訪問し、雑穀に関する聞き取り調査と種子のコレクションを行った。聞き取り調査の結果、全農家とも、以前から自宅で栽培している雑穀はコドミレットとリトルミレットのみであることが明らかとなった。また、種子の100粒重を測定したところ、リトルミレットについては、Shivri村(201±1 mg)はKhaparioani村(171±19 mg)より有意に重く、Sherajhar村(174±7 mg)は両村との有意差は認められなかった。種子の粒色については、リトルミレットは黒色、濃茶色、薄茶色の3色に大別でき、いずれの集団についても集団内変異が観察された。各集団内で3色間の100粒重を比較した結果、黒色(199 mg±10 mg)は薄茶色(176 mg±25 mg)より有意に重く、濃茶色(188 mg±19 mg)は両色との有意差は認められなかった。
(2)マディヤ・プラデシュ州における給食の現状・嗜好等について:現地の研究協力者が情報収集し、同州では曜日ごとに献立が決まっていること、各曜日の献立の具体的な内容がどのようなものか明らかとなった。さらに、同州の人口第3位のジャバルプール地区において都市部2校(小学校2校)と校外の3校(小学校1校、中学校1校、高校1校)を訪問し、児童・生徒・教員に、各校での給食の現状・嗜好等について聞き取り調査を行った。収集したデータは現在整理中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

(テーマ1)マディヤ・プラデシュ州農村地域の住民に対する給食の現状・食の嗜好等に関する質問票を作成し、同州6地区においてアンケートを実施し、とりまとめることについて:アンケートは質問票の配布ではなく、口頭で尋ねる方式に変更した上で同州において雑穀の栽培・利用が最も盛んな1地区において実施した。一方、収集したデータのとりまとめは未完了となっている。理由は、研究代表者が本研究にあてられるエフォートが当初の見込みより低くなってしたったためである。来年度は本研究にあるエフォートを高めるように務める。
(テーマ2)(テーマ1)のアンケート結果を参照して献立を試作し、6地区で試食会を実施し、人気の高い献立を明らかにし、そのデータもふまえて、MP州農村地域の小学校の給食で試行する献立を選定することについて:献立の案は研究協力者と協議している。一方、試食会は未実施となっている。理由は、研究協力者が本研究にあてられるエフォートが当初の見込みより低くなってしたったためである。来年度は本研究にあるエフォートを高めてもらうように務める。
(テーマ3)6地区を含むMP州のなるべく広域を訪問し、在来作物の現状を調査すると同時に、その種子・植物体等を収集し、DNAを抽出することについて:同州において雑穀の栽培・利用が最も盛んな1地区について実施した。収集したデータをひととり解析し、その結果を既に学会発表する等、おおむね順調に進展していると考えている。

Strategy for Future Research Activity

(テーマ1)マディヤ・プラデシュ州農村地域の住民に対する給食の現状・食の嗜好等に関するアンケートの分析および給食等に関する同州政府の統計資料の収集・分析について:昨年度と同様の方法での聞き取り調査をより多くの地域・学校を対象に実施する。そのための対策として、研究代表者の現地滞在日数を昨年度より多くする等予定している。また、給食等に関する同州政府の統計資料については、昨年度に前倒しで実施済みであるが、今年度も追加資料の収集を実施する。
(テーマ2)6地区の小学校で在来作物を活用した献立を取り入れた給食を試行し、児童の感想等についてアンケートを行うことについて:このテーマについては、昨年度の進捗が遅れており、それに伴い、来年度にずれ込む可能性もある。できるだけ進展させるための対策として、現地研究協力者に本課題へのエフォートを高めていただくよう促す。現地研究協力者は、メールへのレスポンスの頻度が低いので、高めていただくようリマインドし、実施上の現地での問題点の迅速な共有等を図る。必要と判断すれば、研究代表者が適宜現地を訪問し、研究協力者とディスカッションを行う。
(テーマ3)収集したサンプルのDNAについて、これまで同種または遺伝的に近縁な種で塩基配列が報告されている遺伝子領域について塩基配列解読を行うことについて:DNA抽出が未完了なので、まずはそれを実施していただくよう、現地研究協力者に促す。その後の活動は、予定どおりに実施可能な見込みである。

  • Research Products

    (2 results)

All 2017 Other

All Int'l Joint Research (1 results) Presentation (1 results)

  • [Int'l Joint Research] ジャワハルラールネルー農業大学(インド)

    • Country Name
      INDIA
    • Counterpart Institution
      ジャワハルラールネルー農業大学
  • [Presentation] インド国マディヤプラデシュ州ディンドリ地区における雑穀のフィールド調査2017

    • Author(s)
      辻耕治, Nahatkar S.B., Dubey O.P., Tiwari S., Parihar P., Rajput L.P.S.
    • Organizer
      第131回日本育種学会講演会
    • Place of Presentation
      名古屋大学東山キャンパス(愛知県名古屋市)
    • Year and Date
      2017-03-29 – 2017-03-30

URL: 

Published: 2018-01-16  

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