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2018 Fiscal Year Annual Research Report

"Short-term, Cheap and Quick", Trace of new radical treatment for radiocesium contaminated of rice

Research Project

Project/Area Number 16K00908
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

桧垣 正吾  東京大学, アイソトープ総合センター, 助教 (50444097)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords放射性セシウム / コメ / 経年変動
Outline of Annual Research Achievements

1. 水田土壌を粒径ごとに分画し、各試料の放射性セシウム捕捉ポテンシャル(RIP)測定を行った。その結果、ホットスポットでは、いずれの粒径においても平成29年よりも10倍以上高い値となった。通常の濃度の地点では、粒径75~100umにおいて平成29年よりも低い値であった。さらに、環境中に存在するフタル酸等の有機物が、放射性セシウムの土壌への吸着を阻害することが想定されるため、土壌試料を500度に加熱して有機物を分解してRIP測定を行った。その結果、有機物が存在しない方が低く、予想とは異なる結果が得られた。
2. 収穫したコメ(モミ全体)のCs-137濃度を、5月から8月までの水田土壌試料の平均Cs-137濃度で割ることで、土からコメへの放射性セシウム移行率を求め た。これまで明らかにしてきた移行率は、平成28年は0.25~0.38%、平成29年は0.08~0.09%であったが、平成30年は0.23~0.98%であった。これは、土壌中のCs-137濃度は減衰によって微減しているにも関わらず、通常の地点で収穫されたコメの濃度が増加したことによる。ただし、その濃度は27Bq/kgと食品中の基準値よりも低い値であった。この要因の一つには、粒径75~100umにおけるRIP値が平成29年よりも低い値であったため、土壌に吸着されずにコメに吸収された可能性があると考えられる。ただし、他に環境中で急激なCs-137濃度上昇をもたらす要因となる現象は観測されなかった。そのため、原発事故によって特定の時間帯に一定の割合で放出したと考えられている水に不溶で比放射能の高い放射性セシウム含有微粒子の存在が、コメのCs-137濃度の増加をもたらしている可能性がある。これらの不溶性微粒子をコメと分離することができれば、「短期で安価、すぐにできる」新しい米の放射性セシウム汚染根治療法となりうる。

  • Research Products

    (3 results)

All 2018

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] 安定同位体を用いた水田土壌の除染2018

    • Author(s)
      出沢良樹、 三好弘一、桧垣正吾、森一幸、世良耕一郎、矢永誠人
    • Organizer
      2018日本放射化学会年会・第62回放射化学討論会
  • [Presentation] イネおよび田水中の微量元素のPIXE分析(V)2018

    • Author(s)
      矢永誠人、出沢良樹、三好弘一、桧垣正吾、森一幸、世良耕一郎
    • Organizer
      日本放射線安全管理学会第17回学術大会
  • [Presentation] 福島県森林下流域におけるコメへの放射性セシウム移行メカニズムの解明2018

    • Author(s)
      森井志織、桧垣正吾、矢永誠人、三好弘一、森一幸、久保謙哉
    • Organizer
      楢葉町におけるイノベーション・コースト構想促進事業ワークショップ

URL: 

Published: 2019-12-27  

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