2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study on quality evaluation of health food by pharmaceutical test applied to medicine
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16K00942
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Research Institution | Osaka Institute of Public Health |
Principal Investigator |
梶村 計志 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 衛生化学部, 課長 (40250336)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 正美 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 衛生化学部, 主任研究員 (30260368)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 健康食品 / 製剤試験 / 崩壊試験 / 溶出試験 / 重量偏差試験 / 硬度試験 / 経時変化 |
Outline of Annual Research Achievements |
「いわゆる健康食品」の製剤学的な品質の時系列的な変化について検討を行った。医薬品に適用される加速条件下(温度:40℃、相対湿度:75%)で保存した製品について、保存開始3ヶ月、6ヶ月後に外観(性状)の確認および各種製剤試験(溶出試験、崩壊試験、重量偏差試験および硬度試験)を実施した。 1)外観(性状)の経時的な変化:保存を開始してから3ヶ月後には吸湿のため、色調および性状の劣化が著しい製品が見受けられた。また、保存開始6ヶ月後には、吸湿による崩壊のため、原型を留めない製品も存在した。2)重量偏差試験の結果:全ての検体に吸湿による経時的な重量の増加が確認された。保存を開始してから3ヶ月後には、検体により5~26%程度の重量増加が認められた。保存開始6ヶ月後には、吸湿による崩壊のため、重量偏差試験の実施が困難な製品も見受けられた。3)崩壊試験の結果:健康食品の崩壊性に係る品質に関して、保存による時系列的な変化は、ほとんど確認されなかった。保存開始時に崩壊性が良好ではない製品は、加速条件下で保存した後も、著しい吸湿状態にも関わらず、同様の傾向を示した。4)硬度試験の結果:全ての検体に吸湿による経時的な硬度の低下が確認された。硬度は、保存開始3ヶ月後には、概ね試験開始時の20%以下まで低下した。さらに保存開始6ヶ月後には、吸湿による崩壊のため、硬度試験を実施することが困難な製品も見受けられた。5)溶出試験の結果:溶出性に係る品質に関して、保存による時系列的な変化が見受けられた。加速条件下で保存することにより、各製品とも溶出性が低下した。この傾向は、対象となる水溶性ビタミンの種類によらず、概ね同様であった。また、各個体間の溶出挙動のバラツキは、保存することにより小さくなった。
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