2017 Fiscal Year Research-status Report
空間概念を育てる指導の在り方(パイプグラムを活用した指導)
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16K00946
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
立花 正男 岩手大学, 教育学研究科, 教授 (00390576)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | パイプグラム / 空間図形 |
Outline of Annual Research Achievements |
この研究主題は「空間観念を育てる指導の在り方(パイプグラムを活用した指導)」である。この研究目的は,武州工業株式会社で開発した「パイプグラム」を活用して授業を展開し,実物を児童生徒に持たせて指導することが空間概念を育てることに効果的であるかどうかを明らかにする。」ことである。平成29年度は,平成28年度の引き続き「パイプグラムの有効な活用方法について検討している。平成29年度の研究計画は,1)岩手県内外の小学校,中学校の授業参観を行い,ビデオ撮影をして授業分析すること。2)平成28年度と継続して指導方法について議論し,指導方法の具体的な試案を開発すること。3)空間図形の指導にパイプグラムを使った指導方法(試案)により,小学校,中学校において実践的検証を行い,有効性を検証すること。4)岩手県内5カ所(盛岡,久慈,一関,宮古,大船渡)で数学の指導方法についての勉強会を実施し,指導方法(試案)基づく指導事例(案)の検討,5)日本数学教育学会について,研究方法の試案について発表することであった。このうち,1)ビデオ撮影はできなかったが,勉強会において授業について報告することでこれにかえた。そのほかについては,概ね計画通りに進んでいる。特に勉強会は,当初の予定の盛岡,久慈,一関,宮古,大船渡の5箇所に加え,北上,二戸加え,県内7カ所で計27回の勉強会を開催した。また,研究協力者が実践を行い,調査問題によってその成果を検証した。研究の成果について,研究協力者によって1回,研究責任者によって1回の2回全国レベルの研修会で発表した。また,岩手大学大学院教育学研究科の研究年報にこれに関わる論文を2本投稿して,研究成果を公表している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
パイプグラムを活用しての授業を,研究協力者が行い,生徒の実態を調査問題を実施して検証し,その結果を学会で発表している。 また,岩手県内各地で勉強会を実施し,授業の進め方について検討を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
パイプグラムの使っての授業の進め方についての事例集を作成し,空間図形の概念形成にどのように活用できるかを小学校及び中学校の現場の先生に提示する。
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Causes of Carryover |
平成29年度は,研究成果を研究協力者や研究責任者が全国レベルの大会で発表するために,旅費に予算を寄せていた。全国大会に参加したものが当初計画したものより,すくなったために旅費が多く残った。また,旅費が多く残ったもう1つの理由は,県内での勉強会の出向く時に旅費を計上していなかったことである。これは,前に記した全国大会に参加する予定あったため県内の旅費を執行しなかったことによる。
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