2016 Fiscal Year Research-status Report
ロケット・缶サット・成層圏気球等を使った宇宙教育の体系的プログラムの研究
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16K00963
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
秋山 演亮 和歌山大学, 協働教育センター, 教授 (50375226)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 宇宙教育 / 缶サット / ロケット / 成層圏気球 |
Outline of Annual Research Achievements |
宇宙教育に関する体系化を実施した。従来進められてきた国内・国外での宇宙教育プログラムに関して、実施内容や目的などに関して調査を行った。文献・聞き取り調査等を実施し、その内容や目的に関して分類を実施した。また必要に応じて、現場視察を行った。 これまで実施された各宇宙教育教材に参加した生徒・学生の追跡調査を実施するために、連絡先の調査の実施を進めた。教育目的とその成果を調査するために必要となる指標を検討し、必要となるアンケート内容等を検討した。また卒業生の連絡先等に関しては実施機関が過去分を保存していないなどの状況も明らかになったため、生徒・学生からのヒアリング等も実施した。 学会やシンポジウムを通じて宇宙教育の体系化、およびその成果の評価システムに関する議論を実施した。宇宙教育の内容や目的に関して、議論を深め、体系化を進めることが出来た。 教育教材の一つである成層圏気球(バルーンサット)に関して、既に国内法を遵守した位置情報通信システムは確立している。しかし飛行中の全経路を把握し、安全に実験を遂行するための地上設備がまだ不十分である。そこで地上設備に関する増設を実施した。一方で技術の進化により、LoRa-wan等の小型軽量かつ低消費電力の通信装置などが使えるようになってきたため、状況に変化があった。そのため、新しいシステムに応じた地上設備の検証を行った。 ロケット実験の増加により、発射の際に必要となるランチャーや地上支援施設が不足している。そこで実施状況を調査し、必要な対策を検討した。缶サット教育に必要となる上空への輸送手段に関し、検討と改善を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでに実施された各宇宙教育教材に参加した生徒・学生の追跡調査を行うために、卒業生の連絡先等の収集につとめた。しかし個人情報保護の観点も有り、関係各所が連絡先を保管していないなどの状況にあることがわかり、進行が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
卒業生の個人的なネットワーク等を通じて、アンケート調査のための準備を進める。また気球実験に関しては、通信方法そのものが技術進歩により変わりつつあるため、地上受信システムの増強に関しては、適宜変更を行うこととしたい。
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Causes of Carryover |
宇宙教育に利用する機材の一部(ハイブリッドロケットのグレイン)を海外から輸入しているが、年末に発注したにもかかわらず、輸出元の対応が遅く年度をまたいだ納品となってしまったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
元々、今年度に関しては実験失敗等による再チャレンジのための予備の消耗品として購入を予定していた。今年度に関しては実験失敗による再チャレンジがなかったため、予定通り来年度の実験で使用するものとした。
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Research Products
(2 results)