2017 Fiscal Year Research-status Report
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16K00965
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
喜多 雅一 岡山大学, 教育学部, 教授 (20177827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 憲治 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター基礎研究部, 総括研究官 (10549372)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 学習者中心の授業 / 指導仮説 / 評価指標 / ザンビア / 授業評価 / 小学校理科・算数 / 授業分析 / 授業作り |
Outline of Annual Research Achievements |
岡山大学で2011年から英語圏サブサハラ地域の小学校理科・算数の授業改善のための2ヶ月間の研修を行ってきた。最初の1ヶ月間は,日本の典型的な問題解決型の算数ならびに探究型の理科の授業を観察し,授業記録を採録しながら,その教授方略Teaching strategies(TSと略)と子どもの反応を詳しく解説し,授業者側の意図と育てようとしている子どもの能力について理解を深め,そのTSの中でアフリカの自国で取り入れられるTSをチームで議論する。次の1ヶ月間でそれらのTSを取り入れた授業を問題解決や探究型の授業になれている日本の小学校6年生に出来るだけ簡単な英語で授業を行い,自分たちの考えるTSの有効性や評価を行う。JICAザンビア事務所の全面的な協力を得て,首都ルサカから比較的近い研修員のいる場所へ陸路移動して一人1時間の聞き取り調査を行った。8月19日モンゼで4名,8月21日ンドラで5名,8月22日カブウェで2名,8月23日ルサカで1名を対象とした。対象者は2012年1月から2016年10月までの参加者で,8名が教員で1名が教員養成校の教員,2名が教育事務所の行政官である。 授業の見方が日本研修でどれだけ定着したかを評価するため,16分程度のアフリカの教員が日本の小学校で授業を行っているビデオを見せ,授業評価をしてもらった。これ以外に,2ヶ月の研修のどれが役に立っているかや日本の研修で印象に残っていることやザンビアの現場で日本で学んだことが実現可能かどうかなどについて聞き取りを行った。 日本の小学校理科・算数の学習者中心型の教授方略(TS)が2ヶ月の日本での研修によってアフリカの小学校の授業改善に有効である可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ザンビアに赴き,これまでの研修経験者の低ch九度や変容から顕著な効果が読み取れ,これを現在論文としてまとめている。 学会発表も調査を8月に行いデータをまとめた上で11月に学会発表を行った。また追加のデータを現地のJOCVにお願いし,現在それを分析中である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は本研究の成果をより具体的な方法論としてまた研究として活用できるようにまとめ最終年度の成果としたい。
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Causes of Carryover |
少額が残ったので次年度へ繰り越した。
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Research Products
(2 results)