2016 Fiscal Year Research-status Report
スマートデバイスによる動画再生を活用する高専数学の実践的研究
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16K00993
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Research Institution | Kochi National College of Technology |
Principal Investigator |
高木 和久 高知工業高等専門学校, ソーシャルデザイン工学科, 准教授 (40249868)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 動画 / スマートデバイス / スマートフォン / 数学教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、十代の若者へのスマートフォンの普及は目覚ましいものがあり、学校でも休み時間になると寸暇を惜しんで機器を操作している。また、映画やテレビ、ゲーム機でも3Dに対応したものが広く普及している。そこで、3次元的な発想を生かした動画の教材を作成して学生の持つスマートデバイスで自由に見られるようにした。その結果、これらの教材は学生の関心を集め、数学に対する興味を増大させる効果があることがわかった。 本研究では高専や大学で教えられている数学の範囲で、学生がスマートデバイスを利用して再生できる動画の教材を多数作成することを目的とする。 研究の初年度である平成28年度については、前半は動画教材を作成することに専念した。作成した教材のジャンルは三角比、三角関数、線形代数である。教材の難易度は教科書に取り上げられている程度の易しいものから、大学の編入学試験に出題された問題まで様々である。 作成した動画は高専における数学の授業で使用して学生の反応を見た。それとともに、協力してくれる学生に配布して感想を聞き、その意見を元に動画の改良を行った。動画を再生するデバイスは画面が小さいので、使用する文字や数式のフォントはあらかじめ大きいものを使用している。また、学生の持つ情報端末には様々な種類があるためどの形式の動画ファイルを作成すると最も汎用性があるかについても調査した。 平成28年度後半からは国際学会を含むいくつかの学会で研究成果を発表し、数学教育の専門家の意見を受けて更に研究を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の初年度である平成28年度については、前半は動画教材を作成することに専念した。作成した動画は高専における数学の授業で使用するとともに、放課後の補習の時間帯を利用して希望する学生に配布して、学生のスマートフォンで再生してもらって感想を聞き、それを元に動画の改良を行っている。 平成28年度後半からは国際学会を含むいくつかの学会で研究成果を発表し、数学教育の専門家の意見を受けて更に研究を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度についても引き続き数学教育に役に立つ動画の作成と学生への配布を続けてゆく。学生への配布方法については平成28年度中に色々と試行錯誤を行ったが、WiFiを用いた配布方法が最も効率的であると考えている。 動画を用いる授業は、これまでは従来のような一斉授業であったが、動画を有効に活用するアクティブラーニングの実施についても試みてみたい。 研究成果は国際学会を含むいくつかの学会で発表し、数学教育の専門家の意見を受けて更に研究を発展させてゆく。
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Causes of Carryover |
年度末に、次年度使用額が0円になることを目標に計画的に予算を使用した。出張旅費については金額を正確に算出できて計画通り執行された。しかし、物品の購入価格については予定よりも若干安く納入され、結果として2,079円の次年度使用額が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度の予算と合わせて使用する。
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