2016 Fiscal Year Research-status Report
学校教育のための成長型気象観測ネットワークシステムの開発研究
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16K00995
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Research Institution | Kagoshima National College of Technology |
Principal Investigator |
武田 和大 鹿児島工業高等専門学校, 情報工学科, 准教授 (70452935)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新田 敦司 鹿児島工業高等専門学校, 電子制御工学科, 教授 (30551692)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 気象観測 / 理科 |
Outline of Annual Research Achievements |
小型気象観測ユニット、気象データベース、気象データ提供サーバの開発・構築をおこなった。必要とする条件、実装すべき機能を検討し仕様を決定した。その決定をもとにして機器の選定とソフトウェアの開発をおこなった。 ・観測ユニットは超小型計算機とI2Cセンサ、小型4Gルータを組み合わせた。通信は4G回線を使用する。電源は太陽電池とバッテリで確保し、日射ゼロでも数日間停止せず稼働する。これにより電源線も通信線も新たに用意する必要が無く「置くだけ」で環境の測定が可能となった。使用センサは、教材として使用する際に矛盾が生じないように測定精度を重要視した。そのために複数種のセンサを用意し、取付位置や向きを変えながら値を検証して個体や配置を決定した。また気象観測用の高級なセンサや光学カメラも含め様々なセンサを必要に応じて接続できるようにした。測定ユニットの設定は通常不要で、もし変更する場合でもできる限り専門知識を必要としないようにした。測定間隔は60分間隔までの60の約数で任意に設定できる。通信エラー時は、送られなかった情報を保持し、後で自動で送信する。 ・気象データベースと提供サーバは、メンテナンス時も含めて停止することは望ましくない。また外部に公開されることで侵入等の意図しない攻撃にさらされることが考えられるため、ホスティングサービスを利用することにし、最小限の対策ですむようにした。サーバはあらかじめ定めた手順で測定データを観測ユニットから受け取り、データベースに格納する。データを提供する際はデータベースから値を抽出してユーザに示す。本年度は最小限の機能のみを実装した。 ・観測ユニットを鹿児島県内3カ所の屋外に設置して3ヶ月間連続しての稼働実験をおこない、その後、継続中である。電源や通信の確保が意図した通りにできているか確認するとともに、ソフトウェアの不具合や運用上の不都合の抽出を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に予定した計画は概ね実施された。サーバ環境を構築し、基本となる機能のみを実装した試作機を製作して、百葉箱など大きめの収容箱に入れ、屋外環境へ暴露しての連続稼働実験までおこなった。概ね当初の計画通りといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
百葉箱を用いての動作試験を、測定点を増やしながら継続する。それに並行して、システムの安定化、測定データを提供するためのwebアプリケーションの開発、パッケージの小型化・堅牢化を同時に進めていく。特に測定データを提供するシステムの開発を中心に手を付け、測定値を教育現場での活用可能にしていく。
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Causes of Carryover |
予定していた出張を体調不良のため1回キャンセルした事により繰越が生じた。不適切な執行によるものではない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
成果物の屋外動作試験のための設置にかかる旅費へ支出する。この使途においてもなお、もし余剰が発生した場合には、開発のための物品費に充てる。
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Research Products
(1 results)