2017 Fiscal Year Research-status Report
防災教育のための教育クラウドとしての地域情報センターの構築
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16K00999
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Research Institution | Osaka Prefectural Education Center |
Principal Investigator |
佐藤 昇 大阪府教育センター, その他部局等, 研究員 (70187219)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 防災教育 / 地学教育 / 地域情報 / GIS / 地域防災力 / 教育実践 |
Outline of Annual Research Achievements |
自然災害に関する地域情報、過去災害情報、防災教育に関する教育実践内容などから成るデジタルコンテンツをここでは「地域情報センター」と称している。大阪府内でいくつかの市町村を選定し、市町村別の地域情報センターを構築し、それらの地域情報を活用して教科教育内で防災教育を行うための研究を進めた。 (1)市町村を単位とする自然災害に関する地域情報のデータベースの構築:研究対象地域として選定した、主要な自然災害として、地震津波災害(高石市)、水害(茨木市)、土砂災害(柏原市)が予測される地域の3カ所について、自然景観・防災施設・ハザードマップなどの地域情報を収集し、「地域版防災情報プラットホーム」として、その編集を進めた。 (2)地域データを活用した授業案の作成とその実践、および授業実践の内容を含む地域情報を公開・共有することが地域・保護者の防災意識向上へ寄与する可能性の評価:高石市及び茨木市の中学校各1校で授業実践を実施した。中学校3年「理科」の「自然の恵みと災害」等の単元でそれぞれ実施した。ここでは、GIS大縮尺空間データ官民共有化推進協議会支援グループにより開発されたGISソフトも活用した。授業の前後で生徒向けアンケートを実施し、授業実践の教育効果の検証を行うとともに生徒の自然災害に対する意識調査も行った。地域情報やGISを活用した授業内容に関する生徒の授業評価は高かった。あわせてwebを通じて授業の概要を含む地域情報を保護者に公開しアンケート調査も実施した。 (3)国内の過去災害データ等の収集と教材化:2017年の台風1721号による大阪府内の顕著な気象災害事例に関するデータを収集し、教材化をはかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
地域情報を活用した防災に関する授業実践を中学校2校で実施した。また、新たな地域情報や教材を収集・作成した。
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Strategy for Future Research Activity |
さらに教育実践事例を増やすととともに、地域情報の充実を図る。
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Causes of Carryover |
天候等の関係で調査研究が実施できなかったため。今年度当初に実施する予定である。
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Research Products
(4 results)