2019 Fiscal Year Annual Research Report
A Study on Teaching Strategies for "Engineering" in Elementary and Junior High School Science
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16K01006
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| Research Institution | Utsunomiya University |
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Principal Investigator |
人見 久城 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (10218729)
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2016-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 理科教育 / ものづくり |
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| Outline of Annual Research Achievements |
第一に，日本のものづくり活動に類似した学習プログラムにおける指導の特徴を分析した。事例として，アメリカのFOSS（Full Option Science System）プログラムにおけるものづくり単元の特徴を分析した。その特徴は大きく２つに分類でき，①科学的原理の確認のためのものづくり，②問いを見出すためのものづくり，であった。①は，単元の終末で科学的原理を活用して具体物を作る活動で，学習者の工夫やアイディアの反映も可能な位置づけであった。②は，学習者が科学的原理の内在する状況に向かい合い，ものづくり活動を通して科学的原理を見出す方向へ向かう学習を促進するものであった。①，②のいずれにおいても，学習者の創作的活動を含める視点があり，探究型ものづくりにつながる可能性を指摘できた。
第二に，日本の中学校理科第７単元における学習指導改善のための知見を得るために，科学的探究とエンジニアリング・デザインについて比較分析した。その結果，科学的探究が問い（Question）から始まるのに対して，エンジニアリング・デザインは問題（Problem）から始まることが相違点として指摘できた。エンジニアリング・デザインにおける解答（解決策Solution）は複数存在することから，エンジニアリング・デザインは，実際の問題に対する解答や解決策を得るために，科学的知識を適用させたりすることを志向した学習活動であると結論できる。また，アメリカのミドルスクールにおけるエンジニアリング・デザインに沿った実践事例を分析した結果，日本の中学校理科における指導方法と類する点を見出すことができた。これらのことから，エンジニアリング・デザインの視点を日本の中学校理科第７単元に導入することは，自然科学の知識と科学技術の関係を学習者に気づかせる上で有効な役割を果たす可能性が示唆された。
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