2017 Fiscal Year Research-status Report
ノンフォーマルラーニングにおける学習支援システムに関する研究
Project/Area Number |
16K01063
|
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
山西 潤一 富山大学, 人間発達科学部, 名誉教授 (20158249)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 卓 富山大学, 大学院教職実践開発研究科, 教授 (80262468)
成瀬 喜則 富山大学, 大学院教職実践開発研究科, 教授 (00249773)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | ノンフォーマルラーニング / メディアリテラシー / 情報活用能力 / eポートフォリオ / 学習の振り返り / 持続的学習 / 協同作業能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の目標は、研究代表者の山西が主催する「富山インターネット市民塾」及び「富山県教育工学研究会」が中心になって、教育課程外の学びである「ノンフォーマルラーニング」の学習状況を設定し、どのような学習システムの実装によって、そこで如何に持続可能な学習を展開できるか、その成果が学習者自身の自己達成感の充実に繋げられるかを、実証的に明らかにすることである。具体には、児童生徒を対象とした「おもしろプログラミング教室」「メディア・リテラシーを育てる子どもレポータ活動」、市民塾に学ぶ高齢者を対象とした「学校支援人材育成講座」「児童のプログラミング学習を支援するメンター育成講座」を開設した。学習は、インターネットによるe-Learning教材と教室での学習のブレンド型学習をもちいた。 得られた成果として、児童生徒を対象とした場合、自らの学習の成果としてのeポートフォリオとして、映像による活動レポートの制作は、メディアリテラシーや情報活用能力を高めるのみならず、協働作業能力の育成にもつながった。他方、高齢者にあっては、学習の振り返りとしてのeポートフォリオ作成は、次の学習への意欲付になるとは限らず、返って活動自身の楽しさを減少させる意欲低下になるとの意見も多く、子どもたちのように、何らかの作品作りであり、作品そのものがポートフォリオになるような活動が求められた。ノンフォーマルラーニングでは、学校のようなフォーマルな学習と違い、制約がないぶん学習への持続的関心を高める工夫が不可欠であることが明らかになった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ノンフォーマルラーニングの学習場面を、児童生徒や高齢者など異なる世代で設定し、eポートフォリオと持続的学習や興味関心の高まりについて分析してきた。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究の最終目標は、生涯学習としてのノンフォーマルな学びとその学びを支えるeポートフォリオの機能について明らかにし、インターネット時代にふさわしい個に対応した学習支援システムの構築に関する基礎的要件を明らかにすることである。最終年は、これまで試みてきた学習コンテンツを再度見直し、実装システムで実証的にその要因を明らかにする計画である。
|