2018 Fiscal Year Research-status Report
学びを促進する学生用ダッシュボードの開発~学習状況の可視化を軸として
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16K01066
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
隅谷 孝洋 広島大学, 情報メディア教育研究センター, 准教授 (90231381)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山川 修 福井県立大学, 学術教養センター, 教授 (90230325)
井上 仁 保健医療経営大学, 保健医療経営学部, 教授(移行) (70232551)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | LMS / 学習ログ / LMSコース情報 / LTI |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度には、LMS (Learning Management System) のサーバ上のコース利用ログの可視化手法の開発を中心に研究を実施した。昨年度に引き続き、広島大学のLMS (Blackboard) に記録されている平成28年度一年分のデータを対象にした。平成29年度に開発した、LMS のデータベースに保存されるログ情報と実際の教員・学生の活動の対応付けを利用し、LMSの主な機能である「資料提示・閲覧」「レポート」「オンラインテスト」「掲示板」「成績表」の5つについてのアクセス記録を分析した。特に時系列の情報を十分に活用してコースの類型化を試み、5つのグループ(クラスタ)に分類できることを示した。これらのグループわけと、LMSの主要機能の利用状況を組み合わせて、コースの類型化について議論した。
これまで個々のコースに対して分析を行う研究は数多く行われているが、サーバ全体のコースを仔細に分析し特徴付けと分類を行なっているものは多くない。今後、さらに他の研究者とも連携して対応プラットフォームを増やし、分析事例を積み上げたい。
また、可視化したコース状況や、ログなどをLMSの機能として利用者に提供したり、ダッシュボードとして表示したりするため、IMS Global Initiative が規定する標準規格 LTI が有用である。これを実際のLMSに適用したときにどのような可能性がありどのような問題があるかについて、検討を行なった。その結果、我々の目的には不足な点が発見され、その対処法について、様々なLMS上で有効な手法を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成30年度の目標であった「コース類型化と可視化の研究をさらに進め、ダッシュボード開発に着手する」に照らすと、コース類型化・可視化については順調に進んでいるが、ダッシュボード開発に着手できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
昨今のLearning Analyticsの研究状況を見ると、当初の想定以上に進んでおりダッシュボードの開発に新規性が見られなくなってきている。一方、サーバ全体のコース状況を分析することはあまり行われておらず、研究として先んじているため、今後はさらにこの部分に注力して進めていきたい。同時に、ダッシュボードの開発についても、新規性と実践的な有効性を見ながら開発の可能性を求めていくこととする。
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Causes of Carryover |
当初参加を予定していた研究会が次年度に延期されたため
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