2016 Fiscal Year Research-status Report
初年次教育としての体育実技・演習の教育効果に関する研究
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16K01079
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Research Institution | Musashino Art University |
Principal Investigator |
北 徹朗 武蔵野美術大学, 造形学部, 准教授 (60570447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平工 志穂 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (30302821)
中山 正剛 別府大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (40441787)
小林 勝法 文教大学, 国際学部, 教授 (70225499)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 初年次学生 / レディネス・テスト / ルーブリック |
Outline of Annual Research Achievements |
大学教育の質保証の取り組みとして学修成果の評価が求められている。この評価は専門科目では比較的容易で、教養教育科目では困難とされてきたが、近年では教養教育科目に関する評価尺度作成の研究も始まっている。また、米国では1970 年代から体育や健康に関する大学教育の効果の研究がカレッジ・インパクト研究の一環として行われてきた。 本研究では、これらの成果を踏まえて、大学初年次における体育実技・演習の評価尺度を開発し、全国規模で教育効果を測定することが目的である。平成28年度は、下記の点について研究をすすめ、既に中間報告も学会等で複数発表している。 「レディネス・テスト」については、高等学校以前の教科書や副読本などを収集し、体育実技授業で目標とされてきたことやそれらに記されている内容を調査した。それと同時に、大学体育授業の実践者が、受講者が出来ていないことが多いと感じる点を擦りあわせ、首都圏の複数の大学生に対して予備調査を実施した。 コミュニケーション能力を高めるための「リフレクション・シート」の開発については、平成28年度末までに予備調査を終え、平成29年度から全国規模の本調査を実施する準備が整っている。 「初年次科目の嗜好を探るための初年次学生に対するアンケート調査」については、全国の大学初年次学生約600名に対して調査を実施し、量的・質的な分析を行った結果、初年次科目全体の中で体育実技がどのような特徴を有するのかを明らかにし、初年次教育における大学体育授業の意義や役割についての基礎資料を得ることが出来た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ計画書通り順調に研究が進んでいる。だが、初年次における体育実技・演習科目の評価指標尺度の開発についてはやや遅れが見られる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は概ね計画書通り進んでいることから、平成29年度は当初の予定通り、下記の内容を進めて行く。 前年に開発したレディネス・テスト(予備調査)を複数の大学で実施し、評価尺度の妥当性と信頼性の検討を行い完成させる。そして、この成果を学会等で発表し本調査への参加大学を募る。 初年次科目の嗜好を探るための初年次学生に対するアンケート調査のデータの整理 および分析を実施し必要に応じて追加調査を行う。 前年に開発したリフレクション・シートを活用した介入調査を複数の大学で実施し、コミュニケーション能力向上効果を検証する。 英語による体育実技・演習授業の状況調査として、研究計画立案、アンケート(日英両語)作成、学生へのアンケート(理解度、満足度、達成度など)、教員へのインタビュー(ねらい、配慮、工夫)と授業の視察を実施する。
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Causes of Carryover |
一部の研究において、プレ調査の段階では使用機器や資料の使用をしなかったため、次年度以降に使用することにしたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2017年度前期に本調査の準備が完了する予定である。2017年度後期での使用に向けて準備・検討中である。
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