2017 Fiscal Year Research-status Report
持続可能なアクティブ・ラーニングの授業支援とICT活用による授業効果測定
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16K01080
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
三尾 忠男 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (20219596)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
波多野 和彦 江戸川大学, 公私立大学の部局等, 教授 (50198751)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アクティブ・ラーニング / 授業支援 / ICT活用 / 持続性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、私立大学教員の授業以外の業務を含むジョブ・ポートフォリオの開発と、教室授業におけるアクティブ・ラーニング(以降 AL)とクリッカーを用いた効果測定を通して、AL実施上の課題、さらに実施した場合の授業効果とその周辺条件を明らかにし、それらの導入と持続性に必要な要件を提案することを目的とする。専任教員と非常勤講師について比較することで、本務校との相違点を整理 し、非常勤講師でもALを導入しやすい要件を明らかにすることを目的とする。その手段として、大学教員が日常的な活動の業務をポートフォリオに加筆し、教務と授業開発のバランスを調査する、ALの準備と効果 測定の労力が大学教員の日常業務において、どれほどの負担増になり、授業効果でそれがどれほど許容されるものなるかを考察する。本年度は、(1)授業者が学期開始時から業務日誌をデジタル(クラウド上)で入力し、共通項目の抽出と内容のカテゴリの改訂を行った。(2)ティーチング・ポートフォリオ(授業設計時の非常勤講師との連絡事項、授業提示資料、毎回の授業コメント、成績評価関連情報、授業評価調査結果、学生提出物の電子化に必要な作業をカテゴリ化した。(3)ALの効果測定として、中規模人数の授業においてマークシート型の授業評価調査票を用い、少人数授業ではシャトルシートを用い、総合的な満足度の評定平均値が確実に上がることが判明した。(4)学生の授業観によるALの印象と効果の相違点について学期初期の授業観に関する学生調査と毎回の授業アンケートの傾向、 ALへの参加意識等の傾向を引き続き分析し た。(5)新たに、ALを採用する回を判断する資料として、15回の授業を一望する提示方法を開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度、(1)大学教員のジョブ・ポートフォリオの項目を検討する素データの簡便な収集・管理方法を試作し、共通項目の抽出した。(2)ティーチング・ポートフォリオとして、非常勤講師(研究分担者)との各種資料はデジタル化が達成でき、あらたに更新の方法を検討開始した。(3)AL実施と効果測定として、中規模人数の授業においてマークシート型の授業評価調査票を用い、講義形式の回と比較して学生の満足度が高いことが再度、確認できた。(4)新たに、ALを採用する回を判断する資料として、15回の授業を一望する提示方法を開発した。
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Strategy for Future Research Activity |
大学教員としての業務の中での授業の設計、振り返りの労力を日記帳に記載し、自身にとっての適切なAL実施の準備と効果確認の方法を提案することを目指す。既存の「授業の満足度」を指標としつつ、副の指標を質的な分析を通じて、開発する。
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Research Products
(5 results)