2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a learning environment for code reading in programming education and practical evaluation of its learning effect
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16K01084
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
山下 浩一 常葉大学, 経営学部, 准教授 (30340110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小西 達裕 静岡大学, 情報学部, 教授 (30234800)
小暮 悟 静岡大学, 情報学部, 准教授 (40359758)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 学習支援システム / プログラム視覚化システム / プログラミング教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
(19-1) 我々は,コードリーディング支援システムLEPAを発展させる形で,プログラムの処理対象となる論理的データ構造の視覚化(対象世界)と,プログラム実行過程における具体的メモリ空間の視覚化とを,同時に学習者に提示するプログラム視覚化(PV)システムTEDViTを構築している。TEDViTは教師の説明意図に基づいたPVの視覚化のために,教師が自身でPVの描画を定義できるのが特徴だが,動的データ構造を伴うPVの視覚化定義が著しく高コストで,描画定義が現実的でなかった。そこで我々はTEDViTの描画ルールの記述方式を拡張し,より抽象的な方法でメモリ上の特定のデータを参照する機能や,描画オブジェクトの描画位置を指定できる機能を実装した。連結リストの視覚化を題材に評価実験を行ったところ,我々のシステムではルール記述にかかる時間を大幅に短縮できることが明らかになった。(雑誌論文1: ICCE2019) (19-2) また,PVの表現の幅を広げるべく,TEDViTのオブジェクト指向言語への対応にも取り組んだ。Javaのようなオブジェクト指向言語を対象とする際,TEDViTの生成する視覚化には,クラスのフィールドやメソッドの表現ができない,継承の概念が表現できない,ポリモーフィズムの概念が表現できない,などの問題がある。そこで我々はTEDViTが標準的に視覚化していたメモリイメージの代わりに,クラス図とオブジェクト図を基にした「オブジェクト指向概念モデル」を視覚化する機能をTEDViTに盛り込んだ。17名の学生に我々のシステムを利用してもらい,その学習効果をアンケート調査によって評価したところ,8割以上の被験者から理解の向上が回答された。(雑誌論文2: ICCE2019)
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