2017 Fiscal Year Research-status Report
アクティブ・ラーニングとICT活用による授業改善のための教員研修プログラムの開発
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16K01104
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
高橋 純 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (10310757)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アクティブ・ラーニング / 教員研修 / 授業改善 / ICT活用 / 教員養成 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)教員研修カリキュラムの評価と修正 本研究の計画後,中教審答申,新学習指導要領が公開されたため,それらへの対応を試みている.また,今回,初めて教職課程コアカリキュラムが公開されたため,教員養成からの接続も考慮した教員研修の検討も行っている.特に,アクティブ・ラーニングについては,「主体的・対話的で深い学び」とされ,「見方・考え方」「学習過程」などの考え方も示された.また,学習の基盤となる能力である「言語能力」「情報活用能力」「問題発見・解決能力」を育みつつ発揮することも示された.これらの関係は複雑であり,多くの教員において理解が難しいものである.そこで「問題発見・解決能力」を支えるために「言語能力」「情報活用能力」があるといった整理を行い,どのように積み上げて児童生徒に指導していくべきか明らかにした.具体的には,例えば,情報活用スキル,ICT操作スキルをベースに,課題の設定,情報の収集,整理・分析,まとめ・表現の学習過程で問題解決を行うとした.これらについて教員が体験的に学ぶことができるカリキュラムを開発した. (2)教員研修パッケージの開発と評価 情報活用スキル,ICT操作スキルに関する指導法,課題の設定,情報の収集,整理・分析,まとめ・表現の学習過程に関する指導法について,具体的な例題を通して,教員が体験的に学び,児童生徒に指導するための教員研修パッケージを開発した.例題を10問程度作り,それらに取り組む際に,より教員らが能動的に関われるように専用のシールを開発した.シールを貼りながら,研修に取り組むことで,指導法をより明確に理解できる工夫を行った. その他,昨年度の成果でもあるICTを活用した漢字指導法や,アクティブ・ラーニングを取り入れた情報モラル指導に関する教員研修・教員養成パッケージについて公開や学会発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
学習指導要領解説や教職課程コアカリキュラムの公開が行われたため,それらに対応した教員研修カリキュラム等がほぼ予定通り開発できた.これらは複雑であるが,シンプルな構造に見立てて,シールを用いる教員研修手法などを開発し,複数の教員研修で実際に行い,評価修正を行っている.加えて,情報モラル指導や漢字指導など,ICT活用やアクティブ・ラーニングの基盤となる教員研修パッケージを公開した.
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Strategy for Future Research Activity |
最終年にあたる次年度は,1)教員研修カリキュラムの評価と修正を引き続き行うこと,2)教員研修パッケージを引き続き開発し実践を行うこと,3)これらの成果を公表することとしていきたい.また,当初計画は,教員研修が主眼であったが,教職課程コアカリキュラムの公表を踏まえ,それとの接続をイメージし,特に初任向け或いは初期段階の教員研修パッケージについては,教員養成段階でも活用な形に整理し,成果を公表していきたい.
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Causes of Carryover |
約14.9万円の次年度使用額が生じた.これは成果収集や公開のためのアルバイト謝金の執行が次年度になった為である.
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Research Products
(16 results)