2017 Fiscal Year Research-status Report
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16K01112
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
小澤 友彦 国立天文台, 水沢VLBI観測所, 特任専門員 (00423252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾久土 正己 和歌山大学, 観光学部, 教授 (90362855)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 天文 / 全天モニタ画像 / 位置較正 / Webサービス / FITS画像 |
Outline of Annual Research Achievements |
Webサービスの改良を進めた。位置構成された画像の有効利用の方法としてFITS画像へ変換し、WCS(WorldCoordinateSystem)を用いて、座標の変換式や係数を自己記述させ提供できる仕組みを構築した。NASA が開発し公開してるPureJavaライブラリのnom.tam.fitsを使用し、JPEG形式からFITS形式への変換ならびにWCSの挿入を達成した。また生成された画像は、Javaの標準ライブラリでjava.util.zipパッケージのgzip圧縮をかける機能を付加した。JPEG形式に比べファイル容量が増大する傾向にあるFITS形式での提供においてファイル容量を圧縮し、サーバ上での一時領域への影響やネットワーク越しの画像のダウンロードによる負荷を少なくした。また位置構成の係数も画像も不要だが、画像に写る天体、例えば流れ星などの発光点と消滅点の赤道座標系を調べることを目的とし、Webサービス上で座標を読み取る仕組みを構築した。JSP(JavaServer Pages)により投影係数や座標変換の式をJavascriptに組み込んで出力した。Webブラウザにおいてマウスの指示す座標はJavascriptにて取り込み、投影係数にて計算された赤道座標をブラウザ上に表示し目的を達成した。 続けて投影法の変換ツールの開発した。基本を成す座標変換の式や係数は既にあり、ソフトウェアやアプリの開発が目的である。java言語での試作においては画素の格子の間を指す投影先の座標における輝度を、それを囲む4点から補間で求めた。これを全ての点について行う変換では実行速度が遅く実益に堪えず、改良が必要である。 またiOSアプリの開発に向けた試行に着手した。開発環境を構築し、試作を開始したが先行するjava言語による速度向上を優先したため画像変換アプリの開発には至っていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Webサービスの改良により十分実益に耐えるものが出来た。これにより本件が目的とする内容のうち前半をなす位置較正は達成となる。なおPIの所属機関替えにより現在はサービスを停止している。 続けて開発を開始した画像変換ツールの実行速度の向上に問題がある。原理に従った計算をループなどにより繰り返し行っているためCPUの並列利用など活用が出来ていないものと考える。特に実行速度に大きな影響を与えている関数や処理を詳細に特定し、高速化のポイントをより把握する必要がある。また配列空間を意識したデータ配置なども行っていない点が速度に影響しているものと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
WebサービスはPIの所属機関替えにより現在は停止している。現在の機関におけるネットワークセキュリティに十分な配慮を行い、再開の可能性について調査する。 画像変換ツールの速度向上については、アルゴリズムの再検討ならびに既存の配列計算用ライブラリなどの調査を行い、積極的に活用を図る。またCPUコアの並列使用なども視野に入れたアルゴリズムの検討を行う。 iOSやAndroidアプリの開発については、基本ステップの把握は行ったものの、具体的なアプリの開発には至っていない。そのため試験環境も未構築であり、開発から施行までの環境構築を行いアプリの開発の確実な進行を図るものと考える。 開発の進捗に合わせて広く普及に努め、様々な場を借りて知らしめる機会を作る。
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Causes of Carryover |
計算速度の向上に時間を要し、アプリ開発に時間をかけられず、試験環境等の構築に及ばなかった。 新年度において環境の構築を行い、アプリの開発を進める。 開発したライブラリやアプリを広く普及すべくチラシなどの作成や様々な場を借りて普及啓もうに努める。
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Research Products
(1 results)