2017 Fiscal Year Research-status Report
歯学生教育のための口腔期嚥下障害体験シミュレータの開発
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16K01135
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
飯田 貴俊 神奈川歯科大学, 大学院歯学研究科, 講師 (20747787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 由美 神奈川歯科大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (60457314)
堀 一浩 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (70379080)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 舌接触補助床 / 摂食嚥下リハビリテーション / 口腔リハビリテーション / 口腔期障害 / 摂食嚥下障害 / 構音障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画に従い、前年度までに作成した研究プログラムの実施をおこなった。歯学部5年生全員に対して実習を計画し、体調不良者および歯列矯正中や絞扼反射過敏な者をのぞいた84名に対して実習、および研究内容の実施をおこなった。アンケートでは、本研究の重要性、新規性や実習自体の楽しさ、学術的な興味深さについて書かれていた。歯科における摂食嚥下リハビリテーションおよび口腔リハビリテーションの対応法の一つである舌接触補助床や、その適応である口腔期障害の理解を実体験を通して理解可能なプログラムとして本研究が構成されている確信がもてる結果となった。本研究内容は日頃摂食嚥下障害患者および構音障害患者に触れる機会がすくない歯学部学生にとって有用なプログラムであるといえる。本研究の内容の論文化のための執筆活動を開始した。本実習の意義としては、超高齢社会において急増している摂食嚥下障害患者の理解を深めること、特に、むせこみなどによる誤嚥やのどのつまりを訴える窒息などの咽頭期障害ばかりが社会で注目を集めている一方で、口に食べ物がのこる、食事時間の延長などを主訴とする口腔期障害の理解は一般的に広がっていないため、本研究の実習プログラムによってその理解を十分に深められるように設定されている。つまり超高齢社会における障害患者の理解に重要な役割を果たし、その対応法である舌接触補助床の適応を増加および適正化する作用が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画を超えるスピードで、初年度で実習プログラムの作成、2年目に実習プログラムの実施が行えているが、一方でコントロール群のデータ収集、および本研究内容に関する外部への質問紙調査に関しては進行が遅れているため、差し引きして考慮し全体ではおおむね計画通りの進行度といえるだろう。
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Strategy for Future Research Activity |
3年目はコントロール群のデータ収集および外部への質問紙調査、そして論文化へとすすめていく。研究計画遂行の課題としては、当大学では留年生が多数存在するため、データ収集する際は、昨年度群と今年度群および、留年群を用意(もしくは除外)することで対応していく予定である。
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Causes of Carryover |
次年度は論文の作成および初年度行う予定であった質問紙調査を行う予定であるため、今年度および昨年度使用予定だった分の額が次年度に生じることになった。
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Research Products
(8 results)