2020 Fiscal Year Research-status Report
GUIベースからCUIベースへ円滑移行を狙うプログラミング教程とその検証法の開発
Project/Area Number |
16K01138
|
Research Institution | Fukui University of Technology |
Principal Investigator |
恐神 正博 福井工業大学, 環境情報学部, 教授 (70298389)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大熊 一正 岡山理科大学, 基盤教育センター, 教授 (80367507)
杉原 一臣 福井工業大学, 環境情報学部, 教授 (90367508)
荒木 史代 福井工業大学, 工学部, 教授 (20724008)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | プログラミング教育 / 初等教育システム / GUI / CUI / 継続的な学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度は,本事業における当初の最終年度でありその成果報告を予定していたが,コロナウィルスの影響で当初予定していた国際会議での成果報告が出来なくなったため,成果報告の内容を見直した上で,国際学会論文紙投稿の準備を行った.その内容は,平成28年度に構築したCUIベースの学習コンテンツに対するGUI学習コンテンツとの理解度の比較である.GUIベースからCUIベースへの移行学習コンテンツは,それぞれ対応する内容について,平成29年度に半期ごと,平成30年度に隔週ごと,令和元年度に毎時ごと,に行っている.各回において理解度調査のアンケートを実施し,それらの結果から,GUIからCUIへの移行学習において,どのタイミングで移行するのが効果的なのかについてまとめたものである.また,報告におけるアンケート結果の解析についても,従来の手法を見直し,平均値の検定において,パラメトリック検定に加え,ノンパラメトリック検定についても踏み込み検討を行った.これは,データの母数があまり多くない場合,正規分布をとらないデータ群となる場合があり,その際の検定についても適用可能な手法であることから,取得したデータが正規分布をとるかどうかの検定と併せ,解析を行ったものである. 令和2年度は,これらの成果について,国際会議での発表を予定していたが,コロナウィルスの影響により取り下げとなった.このため,これらの成果については令和3年度において,学会発表もしくは論文投稿等の手段により行う予定としている.一方,研究成果の社会的還元において,例年行ってきた,子供向けプログラミング教室を令和2年11月に実施している.さらに,令和2年度から始まった小学校におけるプログラミング授業についてのコメントを,NHK福井放送局の番組である,ニュースザウルス福井の令和2年3月30日の放送で行った.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
プログラミング導入教育としてのGUIプログラミングから,継続的学習へとつながるCUIプログラミングへの円滑移行を行う教程とその検証法の開発を目指している. 平成28年度に構築したCUIベースの学習コンテンツに対応させたGUI学習コンテンツを平成29以降に実施している.その際,各回のコンテンツにおける理解度調査アンケートを行うことで,GUIベースからCUIベースへの移行学習の効果を検証してきた.また,これらの検証では,平成29年度に半期ごと,また,平成30年度に隔週ごと,令和元年度に毎時ごと,とタイミングを変えて実施しており,理解度調査アンケートの結果解析から,GUIベースからCUIベースへの移行学習をどのタイミングで行うのが効果的であるかの検証も行っている.一方,令和2年度は,アンケート結果の解析で従来の手法を見直し,平均値の検定において,パラメトリック検定に加え,ノンパラメトリック検定についても踏み込み検討を行った.これは,データの母数があまり多くなく,正規分布をとらないデータ群となる場合であっても,その適用が可能な手法であることから,取得した各データが正規分布となるかどうかの検定と併せ,解析を行った. 当初,令和2年度が最終年度であったため,今まで行ってきた成果の報告を国際会議で発表する予定であったが,コロナウィルスの影響により,発表を取り下げたため,1年間の期間延長を行い,状況が落ち着いた後,それらの成果報告を行う予定としたことで,延長した期間が,当初の計画よりもやや遅れている. しかしながら,それ以外の部分では,およそ計画通りに進んでいると考えており,令和3年度中に,令和2年度に行えなかった成果の発表もしくは公表を予定している.
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度は,1年間の期間延長をした年度となるため,当初の最終年度であった令和2年度に,コロナ禍の影響により行うことが出来なかった成果報告を行う.具体的には,国際会議での報告を目指すが,コロナの状況によっては令和3年度も参加が難しいことが予想されるため,その場合,国内での成果報告,もしくは,国内外への論文投稿による報告等も検討しつつ,本研究の総括を行う. 成果報告以外にも,これまで行って来た,CUIベースと,それに対応させたGUIベースのコンテンツの改善等も引き続き進める.併せて,教材システムの機能追加等も必要に応じ引き続き行う.令和3年度は,研究期間の最終年度ではあるが,アンケートデータの取得・備蓄,またそれらの解析を継続して行い,それらの解析結果を基に教材全体に対し改善を進めて行くことで,研究期間の終了後も,継続的にPCDAサイクルを推し進める予定としている.
|
Causes of Carryover |
(理由)令和2年度が当初の最終年度であったが,コロナ禍の影響により,予定していた成果報告等での出張による支出が出来なかったため. (使用計画)1年間の期間延長を行ったため,昨年度の残高を,昨年行えなかった成果報告等を行うための旅費,もしくは,国内外の論文掲載費,子供向けプログラミング教室の実施にかかる経費,および,消耗品等での支出を予定している.
|
Research Products
(1 results)