2016 Fiscal Year Research-status Report
カレッジ級数学における能動的学習のための動的・静的挿図教材作成支援システムの構築
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16K01152
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Research Institution | Kisarazu National College of Technology |
Principal Investigator |
山下 哲 木更津工業高等専門学校, 基礎学系, 教授 (40259825)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高遠 節夫 東邦大学, 理学部, 訪問教授 (30163223)
小林 茂樹 長野工業高等専門学校, 一般科, 教授 (40321434)
牧下 英世 芝浦工業大学, 工学部, 准教授 (80631580)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 教材情報システム / 能動的学習 / 数学ソフトウェア / TeX / KeTCindy |
Outline of Annual Research Achievements |
KeTCindyの機能拡張については,KeTCindyパッケージにスライドを簡単に自動生成できるようにコマンドを追加した.とくに,シミュレーションを効果的に表示するために,場所を指定してパラパラ動画が挿入できるだけでなく,PDF上でページ送りやページ戻しもできるスライダー機能を装備した.PDFに音声を埋め込むためのLaTeXソースファイルについて検討している. 能動的学習の授業デザインについては,KeTCindyで作成したスライド提示による能動的学習型授業を行い,学生アンケートを実施した.アンケート結果からは,板書とスライド提示を比較して,どちらが授業に適しているか質問したが,ほとんどの学生はスライド提示でもかまわないと回答した.ただし,ノーティングの時間をとる,何度でも確認できるよう携帯端末などから見えるようにする,携帯端末上で負荷がかからないようファイルサイズをかなり小さくできる,などという工夫は必要である. KeTCindy講習会参加者から挿図教材のアイデアを収集し,KeTCindyで簡単に作成できることを確認した.作成した挿図教材は参加者に提供し,私たちのwebページ「KeTCindyによる図入り教材の作成」に教材事例としてアップしている.また,参加者の要望に応えて,いくつかの図入り教材を作成した. 上記結果を,国内では,日本高専学会,RIMS短期共同研究集会で発表し,日本高専学会誌に論文掲載が決定した.国際会議では,ICMS2016, SII2016で発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
シミュレーションを表示する機能をKeTCindyに装備できた.また,KeTCindyで作成したスライド提示による能動的学習型授業を実施し,学生アンケートも好意的な結果が得られた.さらに,KeTCindy講習会も順調に開催し,参加者から挿図教材事例を収集し,webページ「KeTCindyによる図入り教材の作成」で公開できた.国内外の発表も順調に行えた.
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Strategy for Future Research Activity |
PDFスライド教材に音声を付加する方法を検討する.また,KeTCindyで作成したスライド提示による能動的学習型授業を実施しながら,能動的学習の授業デザインを確立する.さらに,KeTCindy講習会を開催してKeTCindyを普及するとともに,参加者から挿図教材事例を収集し,webページ「KeTCindyによる図入り教材の作成」で公開する.これらの成果を国内外に発表する.
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Causes of Carryover |
PDFスライド教材を作成するためにKeTCindyの開発に重点を置いたため,授業デザインのための研究授業用ipadを一部購入しなかったことによる.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
PDFスライド教材作成のためのKeTCindyの開発が進んだことにより,KeTCindyで作成したPDFスライド教材を研究授業で使用できるようになった.今年度は研究授業を数回行い,PDFスライド授業による授業デザインを調査・分析する予定である.
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