2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development and practice of educational methods for engineering English using a CALL system with text chunking
Project/Area Number |
16K01156
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Research Institution | Ube National College of Technology |
Principal Investigator |
田辺 誠 宇部工業高等専門学校, 制御情報工学科, 教授 (00353318)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
道本 祐子 宇部工業高等専門学校, 一般科, 准教授 (80624600)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | チャンキング / 視線計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者による研究機関全体での成果は以下の二点である。1. チャンキング理論を用いたCALLシステムの試作を行った。このシステムは、英文の読解学習を補助するシステムであり、学習者が入力した任意の英文テキストをチャンク(単語を意味ごとに分割したかたまり)ごとに表示しながら理解する英文読解を支援するものである。チャンクの表示法として、強調表示の対象となるチャンクをキー押下に応じて前後に移動する連続的なチャンク表示方法、および、スタイラス等を用いて学習者が指定した個所を強調表示する非連続的なチャンク方法の二種類を提供している。2. CALLシステム上で、学習者がスタイラスで指示した、注視している箇所以外のテキストを表示する際、スタイラスからの画面上の距離に反比例した明瞭度にする機能の向上に取り組んだ。具体的には、表示精度の向上を目指し、学習者にできるだけ違和感のない表示方法となるようにシステムのチューニングを行った。しかしながら、最終年度については一年間病気休職のため、研究の遂行が出来ず、研究成果を上げることが出来なかった。 研究分担者による成果としては、文献整理と外国語学習者のチャンク処理について、産出からの実証研究が中心に進められて研究発表が行われた。それらの結果によると、外国語習得過程の学習者は段階的に異なるチャンクを使用していることが予測される一方で、教室学習において「定型表現」として繰り返し練習する語句については、分析されないままで「化石化」が生じていることが示された。今後は、産出にみられる学習者のチャンクが、インプットから産出と理解に至るまでどのような過程を経るのか、特に、先行研究で示されてきた学習者が読解において処理可能なチャンクの語数や複雑性に、学習者の「化石化したチャンク」がどのような影響を与えているのかについて検討の必要がある。
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