2018 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of a model for the museums archives
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16K01200
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
矢島 國雄 明治大学, 文学部, 専任教授 (70130838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 哲也 新潟県立歴史博物館, その他部局等, 研究員 (10276438)
三浦 留美 和光大学, 公私立大学の部局等, 講師 (50795242)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 博物館 / アーカイヴス / アンケート調査 / 制度的アーカイヴス / 収集的アーカイヴス / 文書管理規定 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度実施した博物館アーカイヴスについての全国7館の主要博物館(県立および政令都市立)へのインタヴュー調査を基にした質問紙を作成し、郵送によるアンケート調査を全国500館(国立館および野外博物館、動物園、水族館、植物園は除外した)を選定し実施。211館から有効回答を得た。アンケート調査結果からは、現状では何を博物館のアーカイヴスとして残すのかについての明確な基準あるいはコンセンサスはないといえる。従って、遺される質量は、館ごとに著しく異なると考えられる。博物館界全体の課題として博物館アーカイヴスの在り方についての早急な検討が求められる。これに当って検討されるべき課題は、行政立では当然自治体の文書保存規定に従い運用されており、保存対象や廃棄年限は博物館の判断とは必ずしも同一ではないことをどのように扱うのかが課題の一つである。これらは主として経営管理系の制度的アーカイヴスであり、行政全体の基準に照らした扱いの他に、博物館が必要と認めるものについて独自に保存管理、継承できる仕組みを構築する必要がある。また、主として学芸系の記録(調査研究系、展示系、教育活動系)の内、制度的なアーカイヴスに属さない部分に関して、何をどう遺す必要があり、どう管理のするかについての議論が最も重要である。本研究の総括として、アメリカ合衆国メトロポリタン美術館主任アーキヴィストのジェームス・モスケ氏、英国ベスレム心の博物館館長のコリン・ゲール氏を招いた国際博物館学セミナー「博物館アーカイヴスの構築」を2019年3月1日に開催し、両国の博物館アーカイヴス構築の現状を紹介いただくとともに、代表者らによる国内調査結果について筑波大学教授白井哲哉氏を加えてアーキヴィストの立場から講評していただいた。アンケート調査結果およびセミナーの内容については報告書「博物館アーカイヴスの構築」を2019年3月22日に刊行した。
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Research Products
(3 results)