2018 Fiscal Year Annual Research Report
Basic Study for the Establishment of Competency-Oriented Geography Education
Project/Area Number |
16K01224
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
池 俊介 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (30176078)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井田 仁康 筑波大学, 人間系, 教授 (20203086)
山本 隆太 静岡大学, 教職センター, 特任准教授 (80608836)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | コンピテンシー / カリキュラム / 地理教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、コンピテンシーの育成を重視した地理教育カリキュラムが実践されているヨーロッパ諸国を対象として、各国におけるコンピテンシーを重視したカリキュラムの策定の経緯やカリキュラムの特徴と課題に関する資料・情報を収集・分析し、日本の学校教育の現状に適合したコンピテンシー重視の地理教育カリキュラムを検討・立案することを目的とした。 最終年に当たる平成30年度は、平成29年度に引き続き国内外のコンピテンシーに関する関連資料の収集を行うとともに、収集した資料の分析を通じて、コンピテンシーを重視したカリキュラム開発の課題を明確化するための作業を行った。具体的には、研究代表者の池がポルトガルに、研究分担者の井田がIGU(国際地理学連合)のCGE(地理教育コミッション)が開催されたケベックに出張し、コンピテンシー研究に関する情報を収集した。また、平成30年6月にコンピテンシー開発研究の第一人者であるアーミン・レンプフラー教授(スイス・ルツェルン教育大学)を日本に招聘し、日本地理教育学会6月例会(6月24日)等における講演会や、日本人研究者との情報交換会等を行い、地理システムコンピテンシーの開発に関する最新の知識・情報を得ることができた。 これらヨーロッパ諸国でのコンピテンシーに関する研究成果の分析を通じて、①コンピテンシー重視のカリキュラムでは知識の習得を軽視する傾向が見られ、コンピテンシーの育成と知識の習得とのバランスを図ることが重要な課題となっていること、②詳細な評価方法を含めたコンピテンシーモデルの開発がコンピテンシーに関する教師の理解を深めるためにも重要であること、など日本でコンピテンシー重視の地理教育カリキュラムを開発する上での重要な知見を得ることができた。 今後は、これらの知見を本格的なコンピテンシー・ベースの地理教育カリキュラムの開発に活かして行く予定である。
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Research Products
(6 results)