2016 Fiscal Year Research-status Report
協力2レベル非線形計画に対する粒子群最適化とファジィ・ランダム環境への拡張
Project/Area Number |
16K01244
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松井 猛 広島大学, 工学研究院, 助教 (50512505)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 粒子群最適化 / 2レベル計画 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,制約のない多峰性の非線形最適化問題に対する近似解法として注目されている粒子群最適化(PSO)に対して,一般の非線形等式・不等式制約をも考慮した探索と大域的最適性を目指した改良を施すとともに,協力関係下での上位レベルの意思決定者と下位レベルの意思決定者のそれぞれの目的を同時に考慮するという2レベル非線形計画問題への一般化を試みた. 具体的には,Kennedyらによって提案され,高速かつ高精度な近似最適化手法として有望視されている粒子群最適化手法に対して,初期個体群の生成において準同型写像を用いることにより実行可能な個体のみを生成するとともに,移動後の個体の制約の取り扱いについて考察することにより,決定変数に対する上下限制約以外にも一般の等式制約と不等式制約条件をもつ2レベル非線形計画問題に対して適用可能となるように改良を加えた.特に,粒子群最適化手法における制約を考慮した探索のために,探索点が実行不可能な個体を2分法により実行可能となるように修正する方法を採用した.ただし,2分法の実行には計算時間を要するため,2分法による個体修正を行う部分個体群と実行不可能領域への移動を許可する部分個体群という2つの部分個体群を用いる手法を提案した.また,個体の移動方法と評価関数を変更するとともに離脱行動を採用することにより局所的最適解への停留を抑制することを試みた.さらに,提案した手法が高速かつ高精度な近似最適化手法であることを検証するために,問題の規模と非線形性の度合いが異なるさまざまな種類の2レベル非線形計画問題への適用を実施した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究成果の有効性および実用性についての実証検証を行い,得られた研究成果は学術雑誌に掲載されたため.
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Strategy for Future Research Activity |
ファジィ情報を考慮した2レベル非線形最適化の観点から,さまざまなファジィ2レベル非線形計画問題の定式化を進める.
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Causes of Carryover |
研究を進めていく上で必要に応じて研究費を執行したため当初の見込額と執行額は異なっている.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究図書の購入,学会への参加のための旅費などに使用することを計画している.
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Research Products
(1 results)