2018 Fiscal Year Annual Research Report
Analyzing the relationship between corporate governance system and asset pricing
| Project/Area Number |
16K01256
|
|---|
| Research Institution | Keio University |
|---|
Principal Investigator |
高橋 大志 慶應義塾大学, 経営管理研究科(日吉), 教授 (60420478)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
| Keywords | 資産価格理論 / 資産運用 / 企業統治 / エージェント / ファイナンス / 情報技術 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では，現実のデータを用いた実証分析および最先端の情報技術や計算機科学において進展してきたエージェントベースモデルによる分析を通じ，企業統治が金融市場に与える影響について分析を行った．
最終年度においては，研究の遂行および研究のとりまとめを行った．実証分析においては，企業統治において主要な役割を果たす経営者構成に焦点を当て，企業の取締役の継続・交代要因および社外取締役の決定要因について分析を行った．分析対象期間は，2004年から2013年とし，日本国内における株式市場上場企業を分析対象とした．分析の結果，データ解析を通じ中心的な役割を果たす企業を特定できること，外国人株主比率と社外取締役採用に強い関連性があることを見出した．これらの分析結果については，the 23rd Annual Workshop on Economic Science with Heterogeneous Interacting Agentsにおいて成果発表を行った．
更に本研究では，企業統治において主要な枠割を果たす代表取締役に焦点を当て，企業のアニュアルレポートの分析を通じ，企業経営のパフォーマンスと経営者のナルシシズムなどの経営者の属性に密接な関連性があることを見出している．これら分析については，International Conference on Innovation & Managementにおいて成果発表を行い，参加者から有益な助言を得た．
更に，深層学習などの最先端の情報技術やエージェントベースモデルを通じ，企業活動と資産価格変動との関連性についても分析を実施しており，それら成果の一部は，証券アナリストジャーナルやSpringerなどの書籍への論文掲載や，学会，研究会等にて成果発表を実施した．
|
