2016 Fiscal Year Research-status Report
大規模災害時の代替輸送ネットワーク計画モデルと輸送容量拡大手法に関する研究
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16K01282
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
平田 輝満 茨城大学, 工学部, 准教授 (80450766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 雄一郎 日本大学, 理工学部, 教授 (40434112)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 大規模最大 / 代替輸送 / 航空 / 空港容量 / 隊列走行 |
Outline of Annual Research Achievements |
大規模災害時の代替輸送に関して,航空および道路(バス)の輸送能力拡大方策を検討するにあたり,空港会社および航空会社にインタビュー調査を行い,施設上,運航上の現状と制約について把握した.特に,空港においては首都圏需要を賄う上で重要となる成田空港に関して,スポット制約・国内機能の制約とハンドリング上の工夫の余地などについて整理し,航空会社の機材面では平常時に飛行していないルートに飛ばす上での制約やカボタージュ規制緩和を想定した場合の乗員・機材の運用上の課題を把握・整理した. 続いて,東海道新幹線の途絶を想定し,その鉄道需要がどの程度航空に流れてくる可能性があるか,その需要ポテンシャルを平時の流動を前提に,機関選択モデルを開発した上で,一定の仮定をもとに,各航空路線・空港に需要配分を行い,さらに供給力の不足する場合には臨時便の設定ロジックを設定し,路線別に需要配分を行った.以上の需要推定から,全国のどの空港にどの程度の代替輸送圧力がかかる可能性があるか,また現状の容量制約を分析し,その需給ギャップについて明らかにした.さらに主要国際空港における国際線機材の余剰能力を計測し,その機材を活用した代替輸送供給能力の拡大効果について,経済効果を含めてケーススタディを行い,定量評価を行った. 道路については,過去の大規模災害時のバスの臨時運行の事例を調査し,道路被害の影響,人員確保の課題などについて把握,整理を行った.また,災害時の高速道路の分合流部に着目して,自動走行・隊列走行技術を活用した輸送効率化の導入可能性について検討を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画通りの項目は調査・分析を終えており,道路の供給力については,自動運転や隊列走行技術といった次世代モビリティ技術などの発展的な考え方を一部導入し,検討を進展させることができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
航空とバスの規制緩和による供給能力の拡大効果について,より現状の制約を加味した現実的な推計を行うためのデータ取集を行う.さらに,これまで実施している代替輸送需要推計モデルに関して,特に臨時便の設定ロジックについて,社会的に妥当な仮定を検討し,その最適化手法に関して検討を行う.また,道路の輸送効率向上策についても,交通シミュレーションをより精緻化させて,次世代技術の導入効果に関してより正確に把握できるようにする.
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Research Products
(5 results)