2016 Fiscal Year Research-status Report
希ガス同位体を用いて爆発的噴火の準備過程が熱水活動に与える影響の検討
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16K01322
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| Research Institution | Fukushima National College of Technology |
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Principal Investigator |
佐藤 佳子 福島工業高等専門学校, その他部局等, 特命准教授 (40359196)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伴 雅雄 山形大学, 理学部, 教授 (50208724)
山崎 誠子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, その他部局等, 研究員 (90555236)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 火山噴火 / 火山活動評価 / 同位体変化 / 熱水・温泉水 / 希ガス |
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| Outline of Annual Research Achievements |
代表の佐藤および、研究分担者の伴氏・山崎氏および連携研究者の武部氏が所蔵している蔵
王火山での噴火試料を用い、記載や化学分析等を含め、精密カリウム定量及び希ガス同位体測定を開始する。特に下記の点に力を入れた。伴ら（2016）のまとめた最新の火山地質図を元に、ケーススタディを、C14法、感度法によるK-Ar法での年代測定の結果と合わせ、年代に関して、問題点などについて、議論を行った。また、K-Ar法におけるスコリア質熔岩の発泡度の違いに対して、希ガス同位体の見地から同位体分別の問題を再検討し、最適な試料についての吟味し、火山噴火準備過程に関しての議論を行った（佐藤他；火山学会2016、佐藤他：巨大火山シンポ2016）。
また、武部ほか2011におけるマグマミキシングの際の証拠の一つである、薄片状での累帯構造などや包有物に対し、それらの中から、局所希ガス分析の必要のある包有物等を選定する議論を行った。本件に関しては、代表者が他の所属に変わったため、2017年度に改めて、
レーザーでの局所希ガス分析を試みる予定である。
2016年７月に採水した、カルデラ湖である蔵王山頂のお釜の湖の水、周辺の噴気を伴う温泉水を採取して、希ガス分析からマグマや温泉といった熱水の特徴を明らかにするため、実験を行った。これらは、先行的に採取した、蔵王周辺のかみのやま温泉からの温泉水と共に測定を行っている。また、2011年の東日本大震災以降のヘリウム同位体、ネオン同位体に関して検討を行った。
一方、希ガス同位体測定に先立ち、レーザー溶融による微少領域測定に備え、質量分析装置の安定性を向上させるため、制御系の調整改良と前処理装置の改造（アップグレード）を行い、連携研究者の熊谷と共にデータとの比較解析も行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
代表者の佐藤の所属の変更、研究分担者の山崎の海外への長期出張などが有り、主軸となる、実験的な質量分析を用いた年代測定分野の研究が遅れている。従って、研究分担者の伴ら、および、連携研究者の熊谷、武部、両氏と連携を取って、火山層序や、野外調査を含めたサンプリング、分析解析といった方向を先に進めている。
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| Strategy for Future Research Activity |
火山噴火のメカニズムの解明には、テクトニックセッティングの違いを検討する必要がある。東北地方の火山のうち、背弧側の鳥海山、北部の秋田駒ヶ岳はソレアイト主体の火山として、マグマ供給系が異なることが予想されるため、比較対象として適切である。研究分担者の伴氏および連携研究者の武部氏が、鳥海山において歴史時代噴火にかんしてある程度系統的に研究を行っている。秋田駒ヶ岳については、若干の試料をそれぞれ所蔵しており、これを手がかりとして、同位体分析を始める。その結果を踏まえて、平成29年度以降に現地調査を行い、火山層序が復元できるような系統的試料の確保を図る。正確な火山地質的知見に基づく試料採取が必要であるため、現地調査は、研究分担者の伴氏、連携研究者の武部氏を中心に行うものとする。具体的には、以下の２点に力を入れる。
１）火山成分の分析と局所領域分析（累帯構造や包有物）
２）希ガス分析からマグマや温泉と行った熱水・湧水等などの特徴を明らかにする。
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| Causes of Carryover |
研究代表者の異動ならびに、研究分担者の長期海外出張に伴い、予算計画が当初と変更せざるを得なかった。研究計画の遂行面でも主軸となる、実験的な質量分析を用いた年代測定分野の研究が遅れている。従って、研究分担者の伴ら、および、連携研究者の熊谷、武部、両氏と連携を取って、火山層序や、野外調査を含めたサンプリング、分析解析といった方向を先に進めている。
しかしながら、研究代表者の異動にともない、大幅な事務的作業が発生し、前所属で2ヶ月ほど、現所属でも１ヶ月以上、全く予算が使えい期間が存在したため、予算の執行が計画通りに出来なかった。また、研究代表者が今までの所属の分野と異なることで、大部分の研究消耗品が新規に業者手続きとなることが多く、かなりの時間を要している。また、現所属では事務手続きも１－２ヶ月程度要するため、次年度に持ち越さざるを得なかった。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
火山岩の測定または、火山起源の湖水や熱水・温泉水などの実質的な測定や分析等のため、消耗品費が必要である。また、連携研究者の武部氏や熊谷氏、研究分担者の伴氏、山崎氏との調査、打ち合わせなどの消耗品費および旅費などにも支出する予定である。また、年度内の国内学会、国際学会での発表を予定しており、そのための国内・海外発表の旅費・参加費も今年度内予算内予算と共に使用する予定である。
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[Journal Article] Noble Gas Evolution in Submarine Volcanoes: New Forecasting Perspectives2016
Author(s)
Alvarez-Valero AM, Burgess R, Barcena MA, Fraile-Nuez E, Ban M, Flores JA, Recio C, Ruzie L, Geyer A, Giralt S, Recio G, Jordan R
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Journal Title
Goldschmidt Conference 2016
Pages: 52
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Homogeneous Mantle and Diverse Arc Crust: Significant Role of Mafic Lower Crust for Chemical Diversity of Arc Magmas2016
Author(s)
Ban M, Kimura J-I, Takahashi T, Uzawa Y, Ohba T, Fujinawa A, Hayashi S, Yoshida T, Miyazaki T, Chan Q, Senda R, Vaglarov B, Tatsumi Y
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Journal Title
Goldschmidt Conference 2016
Pages: 151
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] Noble Gas Evolution in Submarine Volcanoes: New Forecasting Perspectives.2016
Author(s)
Alvarez-Valero AM, Burgess R, Barcena MA, Fraile-Nuez E, Ban M, Flores JA, Recio C, Ruzie L, Geyer A, Giralt S, Recio G, Jordan R
Organizer
Goldschmidt Conference 2016
Place of Presentation
Yokohama, JAPAN
Year and Date
2016-06-26 – 2016-07-01
Int'l Joint Research
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[Presentation] Homogeneous Mantle and Diverse Arc Crust: Significant Role of Mafic Lower Crust for Chemical Diversity of Arc Magmas2016
Author(s)
Ban M, Kimura J-I, Takahashi T, Uzawa Y, Ohba T, Fujinawa A, Hayashi S, Yoshida T, Miyazaki T, Chan Q, Senda R, Vaglarov B, Tatsumi Y
Organizer
Goldschmidt Conference 2016
Place of Presentation
Yokohama, JAPAN
Year and Date
2016-06-26 – 2016-07-01
Int'l Joint Research
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