2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of near future forecasting method for slope disasters using data assimilation technique
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16K01328
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
小田 和広 大阪産業大学, 工学部, 教授 (00185597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小泉 圭吾 大阪大学, 工学研究科, 助教 (10362667)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 数値解析 / 現地計測 / 体積含水率 / データ同化 / 雨水浸透 / 水分特性曲線 / ベイズ推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は次の成果を得た.すなわち,①H30年7月豪雨時のおける土中水分挙動を観測することが出来き,特に,地下水位の形成という非常に貴重な現象を観測することができた.②同定された土壌水分特性パラメータを用いたシミュレーション解析によって,降雨強度と擬似飽和体積含水率の関係を導いた.また,その結果に基づき,降雨量に基づく高速道路の通行規制基準の提案を行った.③ハイブリッド型斜面解析手法の実用化を目指し,同定された土壌水分特性パラメータを用い,体積含水率に関する通年の数値シミュレーションを実施した.それを通じ,提案手法の適用性の限界や改善点を明らかにした.④頻度の高い降雨では地下水位が生ぜず,以上降雨について地下水位が形成されるような境界条件の設定方法とそれに関わるパラメータのデータ同化に基づく決定法について提案した.また,同手法を7月豪雨時の観測結果に適用し,その再現性と妥当性を検証した.また,いくつかのケーススタディーから降雨強度が強いときに,地下水位が発現しやすいことを明らかにした.⑤逐次パラメータの調整が行われるMPFアルゴリズムによるデータ同化結果を使ったシミュレーションの予測精度について検討を行った.その結果,アンサンブル平均を使うとパラメータの変動の影響がでにくいことが分かった. また,研究期間を通じ,本研究では,当初設定目標を達成した.すなわち,①データ同化手法を適用することにより,現場モニタリング結果をできるだけ忠実に再現できるように自動的に自己修正できるハイブリッド型斜面解析手法を開発した.②開発したハイブリッド型斜面解析手法に基づき,運用状況に応じた短時間先の斜面災害の危険度予測手法のプロトタイプを提案し,実用化に向けた課題を明らかにした.
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Research Products
(22 results)