2017 Fiscal Year Research-status Report
XバンドMPレーダによる集中豪雨解析と常時監視体制の構築
Project/Area Number |
16K01336
|
Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
森 正壽 近畿大学, 産業理工学部, 教授 (50159191)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | XバンドMPレーダ / GIS / 降雨量解析 / グーグルアース |
Outline of Annual Research Achievements |
国士交通省から提供されたXバンドMPレーダデータを使い、降雨量画像表示システムを作成した。XバンドMPレーダデータは、2010年(平成22)7月から試験運用が始まり、2015年時点で38基のX-band MPレーダが整備され、配信を行っている。国土交通省のWebサイトXRAINでリアルタイムの雨量情報を発信しており、列車運行や消防庁の警戒、水防判断などの材料として活用が始まったばかりである。日本気象協会ではXRAINのデータを活用した予測雨量情報を、スマートフォン向けサイト「気象協会晴曇雨(はれくもりあめ)」で2013年3月から試験提供している。国土交通省のWebサイトXRAINは、リアルタイムに雨量情報を表示できるが、分解能は低く、市町村単位で、白地図程度である。また、X-band MP レーダ雨量情報への対応はまだ始まったばかりと言って良く、実システムはほとんど存在しない。 本研究では、X-band MPレーダ降雨量データの地理情報システム(GIS)による活用として、X-band MPレータ雨量データを解析し、予測される災害の発生地点、被害の拡大範囲および被害程度、さらには避難経路、避難場所などの情報をGoogle MapsのAPI とAjax の環境を使用してWeb GIS(Google Maps)システムを構築した。 以上の実績を2017年度において地理情報システム学会(宮城大学大和キャンパス)「X-band MPレーダ雨量情報による平成26年広島豪雨災害の動的雨量解析」、情報処理学会(早稲田大学 西早稲田キャンパス)「X-band MPレーダ雨量情報による平成29年九州北部豪雨災害解析」として発表している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りに進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
これまで、平成26年広島大水害、平成27年関東・東北豪雨、平成29年九州北部豪雨において、X-band MPレーダ雨量情報を使用した降雨解析を行ってきており、一定の成果を出し学会等で発表して来た。しかしながら、これらの研究は、リアルタイム処理にはなっておらず、本研究の最終目標にはいたっていない。従って今後は、河川情報センターとオンラインで結び、最終段階である、X-band MPレーダ雨量情報のリアルタイム表示を計画している。そのための準備として、オンライン回線仕様を検討しているところである。
|