2017 Fiscal Year Research-status Report
脳・自律神経機能の関連性解析を用いた若年者の精神安定性の定量的評価
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16K01367
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
水野 由子 (松本由子) 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 教授 (80331693)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 治彦 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 教授 (40218201)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 脳機能解析評価 / 生体情報・計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、「脳・自律神経機能の関連性解析を用いた若年者の精神安定性の定量的評価」を行うことを目的とする。具体的には、精神安定性に関連した生体反応について、脳機能評価として脳波、自律神経機能評価として心電図と指尖容積脈波を用いることで、次の4点を調べる。第1に、「情動ストレス負荷による脳機能の時間的活動変化」を調べる。第2に、「情動ストレス時の脳機能の空間的情報伝播」を調べる。第3に、「情動ストレス状態における末梢神経機能の変化」を調べる。第4に、これらの「情動に関連した中枢から末梢までの生体反応の多次元的相互関連性を統合的に抽出」する。これらにより、脳・自律神経機能評価の観点から、若年者の情動安定性を客観的に定量化することで、精神疾患の治療や予防に役立てることを可能とする。これまでに、脳機能データの時間的空間的変化を捉える非定常解析手法の開発、および自律神経機能データのゆらぎを捉える非線形解析手法の開発を行った。脳機能活動の経時変化を調べるために、脳波を用いる。脳波による脳機能活動の時間変化および部位間の情報伝播を調べることが可能である。自律神経機能を捉えるために、心電図、指尖容積脈波を用いる。心臓の拍動はゆらぎを有し、心拍変動の周波数解析により、交感神経・副交感神経機能を評価することが可能である。今後、精神安定度測定のための情動刺激タスクと実験デザインの作成を行い、情動刺激タスク下での脳機能・自律神経機能測定を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画・方法に沿って、概ね研究が進んでいるためである。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画・方法に沿って、次の段階へ研究を進める予定である。問題が生じた場合は、状況に応じて方法論を変更する。
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Causes of Carryover |
(理由) 当初、購入予定であったプログラム開発用のコンピュータを、次年度にデータ解析用として購入することに変更したため。 (使用計画) データ解析用コンピュータを購入するための備品費、および学会発表の旅費として使用する予定である。
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