2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K01407
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
川田 奈緒子 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (00400896)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 呼気ガス |
Outline of Annual Research Achievements |
COPD患者(男性 軽症から最重症)50例について初回の呼気ガス分析を施行し、各臨床項目との関連を検討した。質量数50付近、60付近で呼吸機能との関連を認め、50前後と30前後の質量数で気腫性変化との関連を認めた。また、質量数30前後で増悪の有無に有意な差を認めた。次に、呼気ガス分析で得られた結果と各臨床項目(自覚症状スコア、呼吸機能検査、胸部CT、骨塩量、使用薬剤の有無)との比較検討を行うため、並行してCOPD男性患者50例を対象に症状、呼吸機能、画像所見と骨塩量との関連を報告した。COPD患者の骨塩量は呼吸機能と逆相関の関係を示し、重症、最重症の患者群では特に骨塩量の有意な低下を認めた。また、骨塩量は増悪群で有意に低く、吸入ステロイド使用については有意な差は認めなかった。この研究結果は本研究を実施し考察する上で参考となる結果と考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COPD患者のより包括的な前向き観察研究にするため、呼気ガスを含む各臨床項目の追加、観察期間の延長申請を行い、その後試験開始となったため。 また、計画当初の施設での呼気ガス分析装置(ブレスマス)での多数の検体測定が困難となり、別施設でのブレスマスでの測定依頼、搬送方法調整を行った後に測定開始となったため。その後は定期的に測定を行えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年3月までに50検体の1回目の測定を終了した。今後は、初回測定に追加してCOPD患者の年1回の定期フォロー(診察、呼吸機能、胸部レントゲンまたはCT検査、採血、骨塩量等の併存症検索など)に合わせて経時的に呼気ガスも採取して、各臨床項目との関連を検討する。また、急性増悪を起こした際にも呼気ガスを採取し、平常時との変化を検討する。
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