2016 Fiscal Year Research-status Report
生体影響評価システムの確立とワクチンアジュバント研究への展開
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16K01436
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
青枝 大貴 大阪大学, 微生物病研究所, 特任准教授(常勤) (10324344)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ワクチン / アジュバント / マウス / 副作用 / 評価法 / 赤外線カメラ / 発熱 / 行動異常 |
Outline of Annual Research Achievements |
がんや結核など既存ワクチンの有効性が限られた疾患に対してはT細胞性免疫応答を誘導できるTh1型アジュバントが添加されたワクチンの実用化が強く求められている。しかしながら、Th1型アジュバントの臨床応用は安全性への懸念からほとんど進んでいない。本研究では申請者が独自に開発した赤外線サーモグラフィーによるマウス発熱測定システムを発展させてアジュバントによる生体影響(発熱や倦怠感)を定量化する装置およびアルゴリズムを確立することで、安全性と有効性に優れた次世代Th1型アジュバントの開発研究に不可欠となる個体レベルでの生体影響評価法を構築することを目的としている。 平成28年度は、個体レベル生体影響測定装置及びソフトウェアの作成を行った。現在までに概ね計画していた測定を実施できるシステムを構築出来た。しかしながら、装置構成に必要な部材の調達やソフトウェア開発に予想以上に時間を要し、結果として動物施設への装置導入に伴う設置場所の決定や審議開始も遅れ、当初今年度内に実施を予定していたマウスを用いたLPS投与モデルを用いてシステムの性能と機能の確認は平成29年度に行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
装置構成に必要な部材の調達やソフトウェア開発に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
動物実験施設に構築した装置を導入し、本格的な運用を開始する。具体的には、実際のマウスLPS投与モデルを用いた装置の検証を行い、その後、約15種類のアジュバント投与のデータを取得し、それらのデータを用いた異常検出アルゴリズムの構築を行う予定である。
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