2019 Fiscal Year Annual Research Report
Relationship between physical activity and motor function and pathopysiology in Parkinson's disease: multi-modal imaging analysis
Project/Area Number |
16K01453
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
三原 雅史 川崎医科大学, 医学部, 教授 (80513150)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋田 剛一 大阪大学, 医学部附属病院, 理学療法士 (40647997)
小仲 邦 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教員 (20393225)
馬場 孝輔 大阪大学, 医学系研究科, 特任講師(常勤) (90750159)
梶山 裕太 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (80792390)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | パーキンソン病 / 歩行バランス障害 / 大脳皮質機能 / ニューロモジュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までの研究で得られた、PDの転倒頻度と大脳皮質機能との関連を示唆する知見を受け、今年度は、1)健常者を対象にヒトにおける立位バランスの維持に認知課題がどの程度影響を与えるのかについての基礎的検討と、2)PD患者で、大脳皮質活動を賦活させることによって、歩行障害を改善させることが可能かどうかを検討する介入研究を行った。 1)においては、18名の健常成人(平均26.4歳)を対象に前後に間歇的に揺動するプラットフォーム上での立位保持課題を行い、同時に異なる難易度の暗算課題を負荷することで、立位保持能力にどのような影響が表れるかと、その際の前頭葉を中心とした脳活動を近赤外分光装置を用いて評価した。実験の結果、外乱揺動時の重心変化量は認知課題の難易度に応じて増大傾向となり、認知負荷により、立位保持機能の低下が認められた。また、脳活動評価では、難易度上昇につれ立位保持課題時の脳活動が低下し、難易度に応じてより多くの皮質処理リソースが認知課題に利用され、結果として立位保持課題の成績が低下していることが明らかになった。 2)においては立位歩行関連運動想像を行っている際の内側運動前野活動を測定し、それを被検者に提示することで、フィードバック賦活を行う介入を行った。17名の歩行障害を有するPD患者(平均75歳)を対象に、自身の脳活動を提示する介入群と、既測定の他者脳活動を提示する対照群とに割付け、週3回2週間の介入による3mTimed-Up and Go課題の変化を検討したところ、介入群では2週間の介入直後には歩行速度は改善傾向となったが、その2週間後にはその効果は逓減傾向となった。対照群では成績は経時的に増悪傾向となった。 これらの治験は、ヒトの立位維持活動における大脳皮質の重要性とPDの歩行障害における治療ターゲットとしての大脳皮質機能低下の重要性を示唆しているものと考えられた。
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Research Products
(12 results)