2018 Fiscal Year Research-status Report
診療報酬請求書情報を用いた重度痙縮の医療経済的検討
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16K01461
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
根本 明宜 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (20264666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水落 和也 横浜市立大学, 医学研究科, 共同研究員 (60254182) [Withdrawn]
菊地 尚久 横浜市立大学, 医学研究科, 客員准教授 (90315789)
西郊 靖子 横浜市立大学, 医学研究科, 客員研究員 (00597213) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 医療経済 / 痙縮治療 / リハビリテーション / ナショナル・データベース |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は平成29年度に横浜市立大学附属病院の平成27年における診療報酬請求データについて行った解析と同様の解析を複数のDPC病院からのDPCデータについて拡大して検討を行った。診療報酬請求データから昨年度用いたリハビリテーションに関連する項目のコード、痙縮治療に関わる治療行為、薬剤のコードの抽出を行い、データ解析を行った。DPCデータを用いても医療経済的検討が可能なことを示す事ができ、令和元年6月13日から16日に開催される日本リハビリテーション医学会学術集会において16日の最終日の一般講演で「DPC データを用いた筋弛緩剤の処方状況に関する調査」のタイトルで報告の予定である。診療報酬請求データから痙縮治療の実施状況について、重度痙縮に対する治療において内服投与がない例があったり、多剤併用が少ないなど、経口筋弛緩剤による加療が十分に行われていない可能性がうかがわれた。今回の横断的な検討から、医療経済的な観点からも経口筋弛緩剤の処方について再考の余地があると考えられた。DPCデータから明らかになったこと、DPCデータによる限界を報告する予定である。 今年度はナショナルデータベースの利用についての条件を確認し、利用について手続きを行う予定であったが、利用条件の確認で留まってしまった。ナショナルデーターベースをオンサイトセンターで使用するにあたっての利用条件がかなり厳しいことが判明し、手続き後に利用する時間の確保が難しい状況で申し込みを断念している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
診療報酬データのコードの解析に時間がかかってしまい、遅れを生じている。DPCデータで複数の病院のデータを用いる際のIDの紐付け、データの大きさにも手こずっている。病院の本務、分院の業務の補助、学生教育などでの負荷が増えており、まとまった時間が確保できず、なかなか研究が進められない。細かななデータを扱うことになり、集中して行わないと分析が困難であり、まとまった時間を確保しないと難しい状況である。本務が忙しい状況は改善せず、十分なエフォートが確保できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
現時点で行えている解析について、論文化を急ぎ、ナショナルデータベース利用に向けての実績の確立を優先する。 また、まとまった時間を確保するように努力し、解析を継続する。臨床研究法の施行、個人情報保護法の改訂なども踏まえ、データ利用の方法について再検討 する。 ナショナルデータベースの利用について、引き続き情報収集につとめ、申請できるように手続きを準備する。
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Causes of Carryover |
ナショナルデータベース利用のための旅費を計上していたが、準備が遅れて使え無かった。また、分担研究者として水落を当初予定していたが、異動にともない支援を受けにくくなり、研究費の分配を取りやめたため残額が生じた。研究の遅れの分、次年度以降に旅費等に残額を使用する予定である。
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