An Empirical Study in the delay of the motor learning with the load of pre-frontal area for Healthy Subjects and Tendon Transfer Cases

2018 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 16K01480
• Research Institution: Seijoh University
• Principal Investigator: 飯塚 照史 星城大学, リハビリテーション学部, 准教授 (50581667)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 岩月 克之 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (90635567)
• Project Period (FY): 2016-04-01 – 2019-03-31
• Keywords: 運動学習 / 指タッピング / 同時二重課題 / 機能的近赤外線分光法

Outline of Annual Research Achievements

新規的な運動を学習する際には，意識的制御を伴う認知段階から意識的制御を伴わない連合，自動段階を経る．十分に学習がなされていない「認知段階」にある場合は，前頭前野への負荷が運動学習状態に影響し，「連合・自動段階」にある場合はその影響が限定的であると仮説を立て検証した．平成28・29年度においては，つまみ力の一定把持を課題として検証し，課題中の単位つまみ力に対する筋電図振幅の比率（kgf / μV）が漸減すること，つまり単位力あたりの筋出力が漸減することを以て運動学習と定義づけ検討を行った．事前に練習を行った群（事前練習群）と，事前に練習を行わない群（非事前練習群）において比較したところ，前者で機能的赤外線分光法（fNIRS）を用いて得られる前頭葉賦活領域が拡大していることが確認されたが，当該指標（kgf /μV）の漸減は一定ではなかった．平成30年度においては運動課題の再検討を行い，先行研究および予備的研究からよりBalisticな運動である1Hzの指タッピング動作を採用し検討した．事前練習群においては1週間程度の練習を継続的に実施したところ，ベースラインに比して最終評価時に筋電図振幅が減少し，2次元動作解析器にて観察されるタッピング時の指の速度が非事前練習群に比して遅くなっていた．一方で，fNIRSにおける特徴的な所見は認められなかった．同時並行課題実施時における指タッピング動作の筋電振幅およびタッピング速度で習熟の有無を確認できる可能性が示唆された．しかし脳機能活動の特徴については脳表面の血流変化を捉えるfNIRSのみでは見いだせず，方法論に関する今後の検討が必要である．