2017 Fiscal Year Research-status Report
柔軟性改善と発揮筋力向上の両者に着目した静的ストレッチングに関する効果検証
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16K01503
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鈴木 重行 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (60179215)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 真吾 日本福祉大学, 健康科学部, 助教 (30725700)
岩田 全広 日本福祉大学, 健康科学部, 准教授 (60448264)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 静的ストレッチング / 筋収取 / 繰り返し / 柔軟性 / 発揮筋力 / ハムストリングス |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度の研究目的は、静的ストレッチング(以下、SST)と軽度な筋収縮の繰り返しが柔軟性と発揮筋力に及ぼす影響を検証することであった。 被験者は前年度と同様に、先行研究より効果量を推定し、日常的な運動習慣がない男子大学生15名とした。対象筋は被験者の右ハムストリングス、除外基準は前年度と同様とした。 研究デザインにはランダム化クロスオーバー試験を用いた。SSTの強度は前年度と同様とし、時間は60秒間、回数は5回とした。筋収縮の強度は事前に測定した最大等尺性筋力の30% (30%MVC) とし、時間は測定開始肢位にて単独あるいはSST後に6秒間、回数は5回とした。筋収縮中は機器画面に目標値を表示し、実際のトルクを確認しながら行なった。SSTのみを実施するSST群、筋収縮のみを実施する筋収縮群、両者を繰り返すSST+筋収縮群の3群を設定した。被験者は、全ての群に24時間以上の間隔を設け参加した。その順番は乱数表を用いて、ランダムに設定した。 評価指標はROM、最大動的トルク、stiffness、最大等尺性筋力を用いた。 その結果、ROMおよび最大動的トルクは、全群で介入後に有意に増加した。一方、stiffnessは、SST群のみで介入後に有意に低下した。最大等尺性筋力はSST群、SST+筋収縮群で介入後に有意に低下した。以上のことから、SSTと筋収縮を繰り返し行うことでROM、最大動的トルクが改善する一方で、stiffnessは変化しないことが明らかとなった。また、SST+筋収縮群における発揮筋力低下は、神経生理学的要因によって生じたことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの研究は対象者の協力のもと、順調に推移している。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、平成30年度(最終年度)は静的ストレッチングと有酸素運動の組み合わせが発揮筋力と柔軟性に及ぼす効果について検証する方針である。
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Causes of Carryover |
データ計測では、ボランティア被験者への人件費の総額予想が不明であったため、前年度と同様に新規備品を購入しなかったため。 また、次年度に計画した実験データの計測はほぼ終了しているため、次年度はそれらをまとめ学会報告及び論文作成を中心として使用する予定である。
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Research Products
(8 results)