皮膚の特性を利用したラテラルスラストの抑制効果

2018 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 16K01517
• Research Institution: Bunkyo Gakuin University
• Principal Investigator: 福井 勉 文京学院大学, 保健医療技術学部, 教授 (90199183)
• Project Period (FY): 2016-04-01 – 2020-03-31
• Keywords: ラテラルスラスト / 変形性膝関節症 / 動作分析 / テーピング

Outline of Annual Research Achievements

昨年度は1年間の在外研究が入った関係で、本研究はデータ処理を行い、1年間の延長を申請した。一昨年度の末に高齢者の歩行を動作解析装置にて計測しその分析を行った。被検者は被検者の方々に本学までおいで頂き計測を行った。被検者は全員男性で60歳代5名、70歳代5名、80歳代5名の計15名にお願いした。テープを下肢に貼付する前後の歩行動作を計測した。対象者には自然歩行する際の、運動学的および運動力学的データの計測を行った。分析に際しては、前年度と同様MXカメラ（8台）を用いた3次元動作解析装置VICON MX（Vicon Motion Systems 社）および、床反力装置（AMTI社）を用いた力学的データを取得であった。この際、テーピングの有無による歩行中の下肢の動態を分析し効果検証した。分析項目は前年度の健常者と同一のものとし、下肢関節における関節中心を定義した股―膝―足関節中心を結ぶ線のなす前額面上角度を、DFTA（Dynamic Femoro-Tibial Angle） として求めた。また骨盤前傾角度、股関節、膝関節、足関節屈曲伸展角度を今後算出する予定である。股，膝，足関節屈曲伸展モーメントに加え、膝関節内外反モーメントについてもデータより解析する予定である。内反モーメントにおいては、その時間積分した累積値についても検討する予定である。データ分析についてはVICON MXにより計測したデータファイル（C3Dファイル）を、分析ソフトウエアVisual3Dを用いて分析している。今後一昨年度の健常人データと比較検討してテープの効果検証をする予定である

Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

1年間の在外研究中にはデータ分析を効率よく行ことができたと考えている。動作分析では必須となるデータの連続性の欠落部分についての補間作業の時間が捻出できたためである。その代わりに、1年間の延長を申請した。

Strategy for Future Research Activity

昨年度の高齢者データを一昨年度の健常人データと比較検討し照合するが、大きな違いが見られなかった場合にはさらに追加実験を行う予定である。前年度にも記載したが、高齢者の計測の際にlateral thrustを有する被験者が選抜する予定であったが、数名が内反膝ではなかった結果が一部出ているため、さらに追加実験を行う予定である。分析項目はDFTA および床反力装置による5歩分の運動力学的データにより、股、膝、足関節屈曲伸展モーメントに加え、膝関節内外反モーメントおよびその時間積分値を算出する予定である。統計学的には一元配置分散分析、多重比較を用いて検討する予定である。

Causes of Carryover

昨年度1年間、カナダWestern大学およびニュージーランドOtago大学での在外研究をおこなり、分析用PCを年度末に購入したため。