2016 Fiscal Year Research-status Report
脳卒中患者を対象としたロボット訓練効果を高める電気刺激併用法の検証
Project/Area Number |
16K01524
|
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
宮坂 裕之 藤田保健衛生大学, 藤田記念七栗研究所, 講師 (00440686)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
Orand Abbas 藤田保健衛生大学, 藤田記念七栗研究所, 助教 (10612591)
武田 湖太郎 藤田保健衛生大学, 藤田記念七栗研究所, 准教授 (50618733)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 脳卒中 / ロボット / 電気刺激 / 上肢機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳卒中患者30名を対象とし、robot only group(ROG)とrobot with electrical stimulation group(REG)へ15名ずつにわけた。両群とも、通常のリハビリテーション訓練に週5日、2週間のロボット訓練を追加した。ROGではロボット訓練のみを行い、REGではロボット訓練中にTrio300(Ito Co., Ltd., Tokyo, Japan)による電気刺激を三角筋前部線維と上腕三頭筋に与えた。肩関節のActive ROMについて、REGでは訓練後に有意な改善がみられたのに比し、ROGでは有意な改善がみられなかった。REGの利得は屈曲、外転それぞれ20度、10度であり、ROGの0度、5度より有意に改善した。FMA(Fugl-Meyer Assessment)スコアは、両群ともに、FMA-SE、FMA-totalのいずれも訓練後に改善がみられ、利得の群間差はみられなかった。脳卒中片麻痺患者の麻痺側上肢に対し、電気刺激療法の有無によるロボット訓練の効果の違いを検討した結果、ロボット訓練時に運動閾値下の電気刺激を併用することで、麻痺筋が促通され麻痺改善に効果的であったと考えられた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
通常のロボット訓練と周期的な電気刺激を併用したロボット訓練の効果の違いを確認することができた。今後は、電気刺激を行う部位の選定と、トリガー式の電気刺激の訓練効果を確認する必要がある。
|
Strategy for Future Research Activity |
(平成29年度の計画) 健常者を対象に、ロボット操作時の筋電計測を実施する。記録部位は、三角筋(前部、中部、後部線維)、上腕二頭筋、上腕三頭筋とする。刺激部位の選定を行った後、脳卒中患者を対象として、同様の筋電計測を行う。健常者と脳卒中患者の筋電結果を比較し、電気刺激部位を決定する。 電気刺激部位が決定されたら、ロボット訓練のみ、周期的な電気刺激を併用した群、トリガー式電気刺激を併用した群の3群での比較検討を開始する。
|
Causes of Carryover |
今年度はロボット訓練のみとロボット訓練に電気刺激を併用した研究に着手した。本来、トリガー式電気刺激を用いた実験系を予定していたが、機器の選定が予定通り進まず、次年度に持ち越しとなった。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
2017年度は、トリガー式電気刺激装置を用いた研究計画を予定しており、その装置の購入を予定している。
|
Research Products
(6 results)