2017 Fiscal Year Research-status Report
メカニカルストレスによって生じる関節組織と神経組織との相互作用を検証する
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16K01526
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Research Institution | Suzuka University of Medical Science |
Principal Investigator |
浅田 啓嗣 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 准教授 (10440851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 晶規 名古屋学院大学, リハビリテーション学部, 准教授 (60460549)
小島 聖 金城大学, 医療健康学部, 准教授 (30454242)
高木 都 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (00033358)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | メカニカルストレス / 滑膜 / 変形性膝関節症 / 膝関節 |
Outline of Annual Research Achievements |
変形性膝関節症(以下,OA)に対する理学療法効果を検証するために適したモデルを検討することを目的に,5つのラットOAモデルを組織学的に比較した。Wistar系雄ラット10匹を用い,薬剤により化学的にOAを誘発するモデルと,膝関節の靭帯等の切除により外科的にOAを誘発する4つのモデル(内側側副靭帯切除,内側半月脛骨靭帯切除,内側半月板切除,前十字靭帯切除の各モデル)をそれぞれ2匹ずつ作成し,4週間後の膝関節軟骨の状態を比較した。その結果,化学的誘発モデルでは膝関節の内外側広範にわたる軟骨基質の染色性低下と軟骨細胞数の減少を認めた。外科的誘発モデルでは,内側側副靭帯切除モデル以外の全てのモデルで軟骨破壊所見を認め,内側半月板切除と前十字靭帯切除のモデルでは,部分的な軟骨下骨の露出まで至っていた。組織本来の修復力に依存する理学療法の介入効果を検証するためには,進行が緩徐な内側半月脛骨靭帯切除モデルが適していることが示唆された。 また、3ヶ月齢、6ヶ月齢、12ヶ月齢、18ヶ月齢のWistar系雄ラットに対し内側半月脛骨靭帯を切除した内側半月脛骨靭帯切除モデルを作成し4週間の通常飼育を行った。膝関節を採取し光学顕微鏡下の観察を行い軟骨変性スコアを比較した。いずれの週齢においても半月板先端周囲の限局した範囲において、軟骨基質の染色性の低下、軟骨表層の不整、Fibrillationを認めた。週齢の違いによる組織所見の著明な差は認めず、軟骨変性スコアの有意差も認められなかった。軟骨変性の程度が年齢の影響を受けないほど軽度である可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
滑膜細胞のメカニカルストレスに対する神経細胞との相互作用に関する検証は、使用細胞の変更に伴う条件設定が必要となったため検証に時間を要した。単に比較検証を行うだけでなく、関節組織内の細胞である骨芽細胞にも焦点を当て、骨芽細胞の機械刺激感受性の調節に関しても実験を進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
理学療法の効果検証のためのモデル条件が確立できつつあるため、運動量や負荷刺激について検討を行う。また、作成したモデル動物の滑膜細胞および神経細胞を使用した病態共培養モデルを用いての検証を行う予定である。
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Causes of Carryover |
実験条件再設定により実験の進行が遅れ一部成果発表が行えなかった。今年度は成果発表に使用する。
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Research Products
(14 results)