2018 Fiscal Year Annual Research Report
Design of Artificial Bodypart for assisting the development of congenital upper limb hypoplasia infant's body perception
Project/Area Number |
16K01533
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
小北 麻記子 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (00389694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 謙吾 東京電機大学, 理工学部, 教授 (70336254)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 先天性上肢欠損 / 義手 / 人工ボディパーツ |
Outline of Annual Research Achievements |
先天性片側前腕形成不全児の欠損肢のボディイメージ形成の改善を目的として,生後早い時期から装着できる指しゃぶりの促進を目的としたグローブ型HTVシリコーンエラストマー製人工ボディパーツの開発を進めた.本実験では,試作した人工ボディパーツの評価として,被験者が自らの口囲皮膚に触覚刺激を与えた際の,快不快と関連のある前頭前野の活動を,OxyHbの変動として計測,比較した.仰臥位において人工ボディパーツを接触させず口の前で20周動かす「随意運動」,口囲皮膚を20周擦る「随意運動触覚刺激」の2条件において約100秒の活動状態およびその前後の安静状態(1分,1.5分)のOxyHbを測定した.成人男女6名(平均22.2±SD1.0歳)の被験者で,測定した赤外線受光部の信号は,前頭前野下部にあたるC~F部毎にデータを処理した.結果,状態中・後の両条件で随意運動触覚刺激時のOxyHbは平均9.95 m(mol/l)mm増加した.t検定では状態中の3箇所,状態後の2箇所受光部群にて随意運動時と随意運動触覚刺激時間に有意差が認められた.さらに,顔面温度分布をサーモグラフィで随意運動触覚刺激前後に計測した.成人男性3名(平均21.3±SD0.5歳))の被験者の顔面熱画像を計32枚撮影し,口周り10点,鼻部3点,眉間3点の温度と標準偏差を求めた.結果,ボディパーツで口囲皮膚に触覚刺激を与える前後の温度は,口周りと眉間では温度差は顕著ではなく,鼻部温度のみ有意に減少することが確認された. 製作したHTVシリコーンエラストマー製人工ボディパーツによる随意運動触覚刺激は成人健常者において脳活動の変化と生理反応に変化を生じさせることを確認し,今後は,幼児において同傾向を生じさせるかを調査するとともに,継続使用による効果を調査する.
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Research Products
(2 results)