2017 Fiscal Year Research-status Report
音声合成技術を用いた無意味発声による自閉スペクトラム症児の診断ツールの開発
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16K01556
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
中井 靖 宮崎大学, 教育学部, 准教授 (80462050)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大歳 太郎 関西福祉科学大学, 保健医療学部, 教授 (40336483)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 自閉スペクトラム症 / 診断ツール / 音声解析 / 音声合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は自閉スペクトラム症児の音声を複数合成する予定であった。音声合成は本研究代表者と本研究協力者の神戸大学大学院システム情報学研究科・大学院生3名によって実施する予定であった。合成した音声を関西福祉科学大学保健医療学部に所属し、かつ自閉スペクトラム症児の言語訓練を5年以上の経験がある言語聴覚士3名によって評価する予定であった。この評価に基づいて合成した音声を改善し、自閉スペクトラム症児の音響モデルを完成させる予定であった。しかしながら、音声合成するための元データである自閉スペクトラム症児の発語音声を複数ある条件の組み合わせを考慮しながら行ったため、当初計画していたよりも本研究分担者及び本連携研究者との研究打ち合わせを多く行い、またデータ収集に多くの時間を費やした。本研究に最適な条件下でのデータを検証し、本研究協力者と共に短期間でデータ収集できるよう準備を進めた。本研究協力者のデータ収集に関する技術の均一化を図るため、本研究代表者はデータ収集に関するマニュアルを作成した。このマニュアルの作成にあたり、本研究分担者との意見交換を複数回行った。この意見交換はデータ収集後の音声合成において各要素の程度やパターンを分析する際の重要な指標となった。 本研究に係る研究成果が国際ジャーナル(Web of Science収録誌)に掲載された。これにより、本研究が取り組んでいる自閉スペクトラム症のある子どもの特徴的な発語音声を手掛かりに、自閉スペクトラム症のある子どもを乳幼児期に発見するツール開発の一部が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
複数ある条件の組み合わせを考慮しながら音声データの収集を行ったため、当初計画していたよりも本研究分担者及び本連携研究者との研究打ち合わせを多く行い、またデータ収集に多くの時間を費やしたため。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究に最適な条件下でのデータを検証し、本研究協力者と共に短期間でデータ収集できるよう準備を進めた。本研究協力者のデータ収集に関する技術の均一化を図るため、本研究代表者はデータ収集に関するマニュアルを作成した。このマニュアルによって、技術の均一化を図ることができるとともに、データ収集の効率化が期待できる。また、このマニュアルの作成にあたり、本研究分担者との意見交換を複数回行った。この意見交換はデータ収集後の音声合成において各要素の程度やパターンを分析する際の重要な指標となった。
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Causes of Carryover |
複数ある条件の組み合わせを考慮しながら発話音声データの収集を行い、正式なタスク設定に当初の計画よりも多くの時間を費やした。そのため、音声モデルの構築に係る本研究分担者及び本研究協力者に係る物品費・人件費・謝金を使用しなかったため。
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