2016 Fiscal Year Research-status Report
空気圧人工筋肉を用いたウェアラブル体重免荷アタッチメントデバイスの開発
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16K01557
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
齋藤 直樹 秋田県立大学, システム科学技術学部, 准教授 (60315645)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 俊之 秋田県立大学, システム科学技術学部, 准教授 (40315635)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 空気圧人工筋肉 / 体重免荷 / 歩行支援 / 空気圧システム |
Outline of Annual Research Achievements |
体重免荷システムの小型化に向けた検討の開始として,人の歩行動作の詳細な観察および,本システムの操作方法について調査し,仕様の検討を行った.現段階では,力フィードバック制御を用いる方法と,空気圧のパッシブな特性による空気ばねのような使い方の両方で歩行実験により評価しているが,力フィードバック制御を導入するほうが,歩行時の腰の上下動の妨げ量が小さくなり,この点ではより自然な歩行ができるという結果になった.しかしながら,この力制御は歩行に対する十分な追従性を持つ応答性能が得られていないことから,力制御システムの改良を含め,より詳細な検討が必要である.また,小型化の前段階として,人の体重に対して破損の危険性が少ない,十分な構造的強度をもつ空気圧ラバーレス人工筋肉へと構造の改良を行っており,特にラバーレス人工筋肉の両端のかしめ部に関する構造や部材の試験を行っている.これらの評価を進めながら,システムの小型化に向けて設計を進めていく. ラバーレス人工筋肉のヒステリシス特性とパッシブインピーダンス特性の調査および制御方法の検討についても行った.ヒステリシスモデルを実応答より構築し,これをベースに収縮量制御を行い,応答性能の改善を行った.一方で,パッシブインピーダンス特性の調査も行い,インピーダンスパラメータの推定方法を確立した.これに基づきパラメータの推定を行った結果,4つの粘弾性項を持つモデルでの推定が妥当であるという結論になった.今後,実験条件を増やし,入力条件との関連性についての調査を進める.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では,体重免荷デバイスの小型化に向けて設計を開始する予定であったが,空気圧人工筋肉の構造的強化や,実際の空気圧人工筋肉の操作方法を考慮したセンサの仕様決定および取付け方法の検討などを中心に実験等を進めていたため,実際の装置構成に基づいた具体的な設計段階に進めていないことから,やや遅れていると判断している.しかしながら,方向性はおおよそ決まりつつあることから,平成29年度中には具体的にデバイスの設計および試作が進み,歩行支援評価を行うことができるものと考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き,空気圧ラバーレス人工筋肉のパッシブインピーダンス特性の解明と,人の歩行周期に追従できる制御方法について検討を進めていく.制御方法については,遅れが発生するようであれば,人の歩行動作に関連付けてフィードフォワード制御を行うことも検討している. また,デバイスの小型化について設計および試作を行い,歩行支援評価を行う.なお,歩行支援の評価方法については体重免荷効果だけでなく,利用のしやすさや,快適性などについても評価項目として導入する.利用のしやすさや快適性については,実際に人に加えられている体重免荷力を観測し,この傾向を考察することで評価する予定である.
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Causes of Carryover |
体重免荷デバイスの小型化を考慮した試作の一部として検討していたDCモータの利用について,研究室所有機材で対応できたため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
体重免荷デバイスの小型化を考慮した試作費として使用する.
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Research Products
(6 results)