2017 Fiscal Year Research-status Report
直接骨導音を利用した食道音声支援用携帯型拡声器の開発
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16K01561
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
前田 秀彦 北海道医療大学, リハビリテーション科学部, 講師 (90632604)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 憲治 北海道医療大学, リハビリテーション科学部, 教授 (50211199)
小林 健史 北海道医療大学, リハビリテーション科学部, 助教 (60583903)
米本 清 岩手県立大学, 社会福祉学部, 教授 (90305277)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 直接骨導音 / 食道音声 / 携帯型発声補助機器 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は皮膚を経由しない骨導音(直接骨導音)を利用した食道音声支援用携帯型拡声器開発を目的とする。本研究は、1)歯から直接骨導音を安定的に導出するシステムの開発と導出された直接骨導音の音響特性についてデータを蓄積する。2)システム構築後、食道音声使用者を対象とした直接骨導導出系による食道音声の導出を行い、音響特性データを蓄積する。システムのワイヤレス化を検討する。また、発声支援機器に対する需要・要望等の調査等を行う。1)、2)から直接骨導音による食道音声支援用携帯型拡声器開発のための基礎実験を行う。本研究の直接骨導音の周波数特性情報は過去に報告がなく、本研究データを蓄積して行くことは食道音声支援に留まらず、音響工学領域では次世代型骨導マイクロホン開発へと波及する可能性がある。当該年度においては、マウスピース法を用いた直接骨導音導出実験を行った。マウスピース法を用いた場合、直接骨導音の導出は可能でするが、以下の点が課題として挙げられた。1)個人によってはマウスピースの作成が難しく、圧電式ピックアップを保持できない。2)マウスピースの大きさによって、構音が制限される。 上述の結果から、圧電式加速度ピックアップを使用した骨導音の導出以外に、ピエゾフィルムセンサーを用いた骨導音の導出システムの構築を提案した。現在、ピエゾフィルムセンサーの周波数特性、圧着場所、圧着方法などを考慮し、直接骨導音の新導出システムを構築している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
マウスピース法を用いた、直接骨導音の導出に多くの時間を費やした。ピエゾフィルムセンサーを用いた骨導音の導出システムを構築しているため、研究の進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
ピエゾフィルムセンサーを用いた骨導音の導出システムの構築を早急に行い、健康成人を被験者とする、直接骨導音の導出を行う。
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Causes of Carryover |
新システムの構築に関わる機器費用と学会発表等の旅費、実験被験者への謝金等に支出される。
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