2017 Fiscal Year Research-status Report
膝伸展における1RMと等尺性最大トルク推定の多角的検証
Project/Area Number |
16K01575
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
金田 嘉清 藤田保健衛生大学, 保健学研究科, 教授 (50387669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻井 宏明 藤田保健衛生大学, 保健学研究科, 教授 (90387704)
杉浦 令人 藤田保健衛生大学, 医療科学部, 客員講師 (70754737)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | レッグエクステンションマシン / 1RM / 信頼性 |
Outline of Annual Research Achievements |
[Purpose] レッグエクステンションマシン改良後の膝関節伸展運動における1RMの信頼性および改良前後における1RMの信頼性の検証を行った. [Subjects]健常成人男性21名. [Methods] レッグエクステンションマシンの膝関節回転軸へラチェット機構を溶接し,重錘の自由落下による逆回転を防止した.改良前後で膝関節伸展1RMを計測し,級内相関係数(ICC)を用いて信頼性が向上するか否かを検証した. [Results] レッグエクステンションマシン改良後の検者内信頼性 は,ICC(1,1)=0.99 ,検者間信頼性はICC(2,1)=0.99であった.Bland-Altman分析において,2計測値の差の平均値の95%信頼区間は,検者内1RM -0.05~0.15,検者間1RM -0.09~0.13であった.2計測値の差と2計測値の平均におけるPearsonの積率相関係数は,検者内1RMは r=0.34 (p=0.13) ,検者間1RM r=0.19 (p=0.39) であった.レッグエクステンションマシン改良前後での1RM信頼性は,ICC(2,1)=0.99 (改良前1RM:34.7 ± 7.1 kg,改良後1RM:35.0 ± 7.0 kg,r<0.05) であった.Bland-Altman分析において,2計測値の差の平均値の95%信頼区間は,-0.43~-0.09という結果が得られた. [Conclusion]レッグエクステンションマシンを改良し,求心性収縮のみを抽出した膝関節伸展1RMの信頼性およびマシン改良前後における1RM信頼性について検証した.改良したレッグエクステンションマシンによる1RM計測手法においても,安全性を確保したうえで,高い信頼性を示すことができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
共同研究者が所属する医療法人豊和会の掲示板にて対象者を募り,研究における詳細を各個人に説明した.その結果,21名から本研究に関するインフォームド・コンセントが得られたため,21名のデータ計測を実施している.計測における離脱者は現在おらず,痛みや著しい疲労感,倦怠感の訴えもみられていないため,継続的なデータ計測が可能であると判断している. 論文作成も順調に進行しており,第1報は,Journal of Physical Therapy Scienceに掲載された.現在進行している第2報は,Fujita Medical Journalに掲載される予定である。第3報のデータ計測および解析がすでに完了し,Fujita Medical Journalに投稿準備中である. 平成28年度研究計画(体組成計を用いた1RM推定方法の妥当性の検証)および平成29年度研究計画(Hand-Held Dynamometerを用いた1RM推定方法の妥当性の検証)を1本の論文にまとめたことで論文として質的担保を図り,平成29、30年度研究計画(力と速度の関係を用いた1RMおよび最大等尺性トルク推定方法の妥当性の検証)を2本の論文(第2報,第3報)として作成している.第2報,第3報で必要となるレッグエクステンションマシンの改良も完了している.レッグエクステンションマシンの改良は,求心性収縮のみを測定するため、レッグエクステンションマシンの軸にラチェット機構を搭載し、膝関節の伸展運動後、レッグエクステンションマシンのアタッチメントが止まるよう改良している.当年は平成28年度研究計画から平成30年度研究計画までのデータ計測を中心に行い,概ねのデータ計測が完了している段階にある.今後は,データ解析および論文作成を行い,第3報へ繋げていく.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究計画は下記の通りである. 1) 先行研究では,膝関節伸展は単関節の角運動であり,関節トルクと角速度を用いることで,より正確な回帰式を求められることが予測される.しかし,レッグエクステンションマシンの構造上, 膝最大伸展後に重錘の自由落下による下肢が膝屈曲方向へ押し戻される現象が起こる. そのため,膝伸展動作時から膝伸展後の重錘を支持しようとする意識が働き,求心性収縮の最大発揮が不完全である可能性が考えられる.そこで,膝関節回転軸の逆回転を防止するようにレッグエクステンションマシンを改良し,膝伸展運動の1RM,その相対負荷量である%1RM,角速度の相対信頼性を級内相関係数にて求める.級内相関係数では検出できない系統誤差を弁別するためにBland-Altman analysisを用いて絶対信頼性(加算誤差,比例誤差)の検証も行う. 2) 1 RMとなる錘の質量を100%と定義し,40%,60%,90%,100%,130%,150%1RMの6負荷を決定する.その後,各%1RMでの角速度と関節トルクの測定を3回行い,最大トルクの予測値を算出する.膝関節伸展における等尺性最大トルクの実測値は,世界的に信頼性と妥当性が報告されているapparatus for measuring the muscle torque(Biodex System 3,Biodex, USA)を用い測定する.データの解析は%1RMを従属変数,運動速度を独立変数として,単回帰分析を行う.さらに,対象者毎に求めた回帰直線より算出した等尺性最大トルクの推定値とapparatus for measuring the muscle torqueにて測定した実測値との相対信頼性を級内相関係数にて求める.級内相関係数では検出できない系統誤差を弁別するためにBland-Altman analysisを実施する.
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Causes of Carryover |
論文の修正に時間を要し、経費を次年度に持ち越して、英文校正ならびに掲載料に使用したい。
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Research Products
(1 results)